- 2026/08/26 06:50 掲載
【現地潜入】ANAが泣き、JALは歓喜…「アラスカ航空・ハワイアン航空」巨大再編の裏側(2/2)
連載:北島幸司の航空業界トレンド
【潜入】24時間“眠らない”グループ全体の頭脳
担当者によれば、数百機に及ぶ機材、数千人規模の乗員、空港スタッフとの情報共有をリアルタイムで実施し、天候悪化や機材トラブルが発生した際も瞬時に運航計画を組み替える。
特に印象的だったのは、各空港とのコミュニケーション体制である。ほぼすべての就航地と常時接続し、運航、整備、貨物、手荷物など膨大な情報が一元管理されていた。
アラスカ航空とハワイアン航空のシステム統合も完了し、グループ全体が1つの運航システムとして機能している。
ANAが“泣き”JALは“歓喜”する理由とは
アラスカ航空本社は今回の取材に対し、担当者は「統合による最大の価値はネットワークと顧客体験の相乗効果にあります」と説明する。日本の利用者はハワイだけでなく、シアトル経由で北米各地へより便利にアクセスできるようになり、ワンワールド(世界3大航空アライアンスの1つ)加盟航空会社や提携航空会社を通じて世界1200以上の都市へ接続できることを強調した。
一方で、統合後もアラスカ航空とハワイアン航空は、それぞれ独立したブランドとして運営を継続する。アラスカ航空が培ってきた運航品質と広範なネットワークに、ハワイアン航空が受け継いできた「アロハ」のホスピタリティを融合させることで、両社の個性を生かした旅行体験を提供していく考えだ。
ハワイアン航空は日本線就航後の2012年にANAが日本でのコードシェア先だったが、2018年に提携を終了している。
特に大きな意味を持つのが、直後の2018年3月に始まるJALとの関係である。JAL単独では就航していない都市へのアクセスが容易になることは、ビジネス客だけでなく観光需要にとっても大きなメリットである。
またアラスカ航空は、2026年秋に追加導入するボーイング787-9を成田-シアトル間に拡充予定。新しいグローバル塗装と国際線サービスを備える。統合の効果は今後、路線網の拡充だけでなく、日本の利用者が実感できる利便性の向上として現れてくるだろう。
アラスカ航空とハワイアン航空の統合は、それぞれの尾翼に描かれたたくましいアラスカのネイティブと美しいプアラニの出会いが象徴するように、異なる歴史と文化を持つブランドが1つになり、利用者へ新しい空の旅の価値を届ける挑戦なのである。
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