- 2026/09/01 12:50 掲載
エヌビディア、メディアテックに35億ドル投資──AI協業拡大へ
狙いは、こうした独自AIチップをエヌビディアのAI基盤につなぎやすくすることにある。顧客は演算チップを自社向けに設計しつつ、接続技術やメモリー、パッケージングなどではエヌビディアとメディアテックの技術を利用できる。
両社は以前から協業してきた。メディアテックは、エヌビディアの小型AIスーパーコンピューター「DGX Spark」に搭載する「GB10 Grace Blackwell Superchip」の開発にも参加している。今後は「RTX Spark」やDGX Sparkの次世代製品に加え、AIを活用する自動車向けプラットフォームでも連携を続ける。
エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは「AIは世界最大のAIファクトリーからPC、自動車まで、あらゆるコンピューティング基盤を変革している」と説明。メディアテックとの協業を通じ、顧客が独自のAIシステムを大規模に構築できる環境を広げる考えを示した。
仮に顧客がエヌビディア製GPU以外のチップを増やしても、それらがNVLinkを通じてエヌビディアのシステムにつながれば、同社はAIインフラ全体に関わり続けられる。競争の軸をGPU単体から、AIシステム全体へ広げる戦略とみられる。
一方、メディアテックもAIデータセンター事業を急速に伸ばしている。同社は7月31日の2026年第2四半期決算説明で、2026年のデータセンター売上高が20億ドル(約3,195億円)を超えるとの見通しを示した。米国の大手クラウド事業者向けに開発した最初のAIアクセラレーターASIC(AIの推論処理などを高速化する特定用途向け半導体)は、第4四半期に量産を始める計画だ。
エヌビディアにとって重要なのは、自社GPUだけが使われる市場を守ることではない。顧客独自のAIチップが増えても、自社の接続技術やシステム基盤を使ってもらえれば、AIインフラ全体で存在感を保てるとの狙いがある。
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