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- 2026/09/21 06:50 掲載
【比較】スペースXを追う「再使用ロケット」競争、日米中欧の勝負は“着陸の先”へ
1990年代からパソコン雑誌の編集・ライターを経てサイエンスライターへ。ロケット/人工衛星プロジェクトから宇宙探査、宇宙政策、宇宙ビジネス、NewSpace事情、宇宙開発史まで。著書に電子書籍『「はやぶさ」7年60億kmのミッション完全解説』、訳書に『ロケットガールの誕生 コンピューターになった女性たち』ほか。2023年4月より文部科学省 宇宙開発利用部会臨時委員。
スペースXを追う、日米中欧の「再使用ロケット」競争
スペースXが商業衛星打ち上げロケットで第1段の回収を達成してから10年以上がすぎた。現在も再使用ロケットで圧倒的なリードを維持しており、世界の「その他」集団は、独自の開発計画でこれを追う立場にある。再使用ロケットは、打ち上げ後にロケットの一部を回収し、整備して再び飛ばすことで、コスト低減や高頻度運用を目指す仕組みだ。現在は、特に大型かつ高価な部分の1つであるロケットの「第1段」をいかに確実に回収し、繰り返し使えるかが大きな競争軸となっている。
その中で米国と中国は、軌道投入可能なロケットの第1段回収と再飛行を競う“スペースXの追走集団”に入った。一方で、日本と欧州はまだ軌道級第1段の回収実績を持たないが、日本は小型実験機の飛行、欧州は実物大に近い第1段実験機の地上統合試験や商用ロケット開発を進め、異なる経路から将来の宇宙輸送自立性を確保しようとしている。
2026年7月には、再使用ロケット開発で成熟度が異なる3つの試験が相次いだ。
- 7月10日(中国):「長征10B(Long March 10B)」が海南島の射場から打ち上げられ、技術試験衛星「創新26号(Chuang Xin-26)」を高度約800キロメートルの軌道に投入した後に、海上で第1段回収に成功
- 7月11日(日本):JAXA宇宙科学研究所が開発を続けてきた小型実験機「RV-X」が、高度約11メートルの垂直離着陸試験に成功
- 7月23日(欧州):「Themis(テミス)」が極低温条件を伴う飛行手順リハーサルを完了
3つのロケットは同じ「再使用ロケット開発の前進」と言っても、飛行段階や検証した技術がまったく異なる。再使用ロケットを巡る日米中欧の「実力差」は、いまどこまで開いているのか。そして、何が今後の競争を左右するのか。
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