新規会員登録再開のお知らせ

新規会員登録を9月14日9:30より再開いたしました。ログアウト状態になっている方はお手数ですが再度ログインをお願いいたします。

  • 会員限定
  • 2026/09/18 06:50 掲載

点検自動化、万引き8割減の効果…?次にフィジカルAIが来る「6つの業種」大解説

連載:デジタル産業構造論

会員(無料)になると、いいね!でマイページに保存できます。
工場のスイッチ操作、倉庫の異形物ピッキング、店舗の品出し、建設現場の資材運搬、農地の生育監視──いずれも、これまで「人がやるしかない」とされてきた作業だ。こうした作業をロボットに任せることが難しかったのは、技術の限界というより、現場で起こる例外への対応をすべてプログラムに落とし込むコストが見合わなかったからである。この前提を変えるのが、2025年以降に本格化した「フィジカルAI」だ。すでに百貨店では万引きを8割減らし、プラントでは点検を自動化するなど、成果が出はじめている。次に自動化が進むのはどの現場か。企業にはどんなメリットがあるのか。フィジカルAIの実用化を進める日本発のロボット開発企業「ugo」(ユーゴー)の代表取締役CEO、松井健氏に聞いた。
執筆:法政大学 デザイン工学部システムデザイン学科 准教授 小宮 昌人

法政大学 デザイン工学部システムデザイン学科 准教授 小宮 昌人

法政大学 デザイン工学部システムデザイン学科 准教授 / d-strategy,inc / Third Ecosystem,inc / Inclusive AI,inc 代表取締役CEO

 野村総合研究所、産業革新投資機構JIC-VGIなどを経て現職。法政大学 デザイン工学部 システムデザイン学科 准教授として、産業価値デザイン研究室にて生成AI・AIエージェントや、フィジカルAI・AIロボット、データスペースなどデジタル技術・先端技術をビジネスや社会の価値へ転換するための手法論の教育・研究を実施。

 戦略・DX支援企業のd-strategy,inc(企業のAI変革、DX戦略、デジタルソリューション戦略)を創業し代表取締役として、フィジカルAI、AIエージェントをはじめとするデジタル化・自動化・技術変化の中での企業やスタートアップのDX/ソリューション・イノベーション戦略を支援。

 また、グローバルでのスタートアップエコシステム連携プラットフォームのThird Ecosystem,incの代表取締役CEOとして海外・国内のスタートアップエコシステム(VC/CVC/企業/大学/政府機関/スタートアップ)の連携・活性化、スタートアップ企業やエコシステム企業の海外展開支援や、海外スタートアップの日本展開に取り組む。

 Inclusive AI,incにおいて盲ろう者(目が見えない・見えづらく、耳が聞こえない・聞こえづらい)、視覚障害者、高齢者等向けのAIエージェントなどのAIサービス開発を実施。「制約のある方を含めすべての方が前向きに活き活きと暮らし、学び、挑戦できる世の中」をAIエージェントやフィジカルAIを通じて実現していくことを目指す。

 最新刊として『フィジカルAI進化論~自律するロボットとともに作る産業の未来~』(SBクリエイティブ)を26年10月1日に出版予定。

 その他、近著に『生成DX~生成AIが生んだ新たなビジネスモデル~』(SBクリエイティブ)、『メタ産業革命~メタバース×デジタルツインでビジネスが変わる~』(日経BP)、 『製造業プラットフォーム戦略』(日経BP)、『日本型プラットフォームビジネス』(日本経済新聞出版社)があり、ビジネス+IT連載『デジタル産業構造論』、MONOist等にてWebメディア連載。

 youtubeチャンネル『フィジカルAI時代の産業論 (d-strategy / Third Ecosystem 小宮昌人)』 @dstrategyinc にて生成AIをはじめ産業のデジタル化を解説

点検自動化、万引き8割減の効果…?次にフィジカルAIが来る「6つの業種」大解説の画像
フィジカルAIの導入余地が大きい6業種と、想定される活用領域・導入効果とは…?
(画像:本文をもとに生成AIで作成)
本記事は、ugo 代表取締役 松井健 氏に取材した内容を基に、執筆者である小宮昌人氏が内容を整理・考察したものです。

フィジカルAI以前は…?産業ロボット「進化の歴史」

 2025年以降のロボティクス業界で、最大のパラダイムシフトとなっているのが「フィジカルAI」の台頭だ。

 従来の生成AIが、テキストや画像のパターンを学習する「情報空間の知能」だったのに対し、フィジカルAIは現実世界そのものを認識し、行動する「物理空間の知能」を指す。
画像
【関連記事】野村総研(NRI)の「生成AI活用術」完全解説、国内コンサルも結構スゴかった…

 具体的には、画像・動画・モーター角度・速度・IMU(慣性計測装置)の値などのマルチモーダルデータから、3次元の空間構造や物体同士の意味的な関係を理解する。そのうえで、トルクや関節速度、運動スキルを自律的に最適化し、具体的な「物理的行動」へとつなげる。

 そもそもロボティクスの進化は、大きく3つの世代に分けられる。

 第1世代は「ルールベース(産業用ロボットの時代)」。工場内の完全に構造化・制御された空間で、同じ作業を高速・高精度に繰り返すことを得意とする。動作が静的かつ明示的にプログラムされているため、AIは基本的に不要だった。

 第2世代は「トレーニングベース(2010年代の機械学習・深層学習の時代)」。機械学習やディープラーニングの台頭で、ロボットが一定の「知能」を獲得した。学習済みの目標に対して状況を判断し、自律的に挙動を決められるようになり、多少の環境変化や多品種の対象物にも対応できるようになった。

 そして現在到来している第3世代が「フィジカルAI(生成AIネイティブ時代)」だ。生成AI技術、特にニューラルネットワークをロボット制御に統合したことで、ロボット自身がAIモデルを通じて「動作の知能」を直接、体系的に体得できるようになった。

 これにより、未知の状況でも自律的に認識・推論・判断して行動を生成できる。従来のルールベースやトレーニングベースでは対応不可能だった複雑な現実環境(非構造化環境)でも、ロボットを実稼働させられるようになったのである。
編集部おすすめ動画

VLA・世界モデルとは?フィジカルAI「3つのコア技術」

 フィジカルAIで技術的に極めて重要なコア要素は、次の3つだ。

この続きは
会員限定(完全無料)です

ここから先は「ビジネス+IT」会員に登録された方のみ、ご覧いただけます。

今すぐビジネス+IT会員に
ご登録ください。

すべて無料!今日から使える、
仕事に役立つ情報満載!

  • ここでしか見られない

    2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!

  • 完全無料

    登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!

  • トレンドを聞いて学ぶ

    年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!

  • 興味関心のみ厳選

    トピック(タグ)をフォローして自動収集!

【次ページ】今「フィジカルAI実装」が最速で進んでいる“ある業種”
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

基本情報公開時のサンプル画像
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます

基本情報公開時のサンプル画像