- 2026/09/22 06:50 掲載
【図解】JX金属・信越化学・味の素ら…日本勢が強すぎる「半導体の材料」の秘密(2/3)
スパッタターゲット材とは何か、「地味に重要」な薄膜の材料
成膜工程の1つであるスパッタリングにおいて、配線材料となる金属などの膜の源となるのがスパッタターゲットです。このスパッタターゲット材にアルゴンイオンをぶつけ、叩き出された原子がウエハ上に付着して薄膜を形成します。スパッタターゲットには、導電性を持つ配線を作るための配線材料と、配線材料が周囲へ拡散するのを防ぐバリア材料など、用途に応じたさまざまな金属や合金が使われます。半導体の微細化が進む中、スパッタターゲットにも不純物を極限まで排除した超高純度と、叩き出される原子の量を一定にするための均一な結晶性が強く求められています。わずかな不純物や結晶のムラは、膜の電気抵抗のばらつきや、歩留りを低下させるパーティクルの発生原因となってしまうためです。
スパッタターゲット材は、形成する膜の役割に応じて厳選された材料が使用されます。たとえば、配線層にはアルミニウム(Al)や銅(Cu)、絶縁膜への拡散防止や密着性向上を目的としたバリア層にはタンタル(Ta)やチタン(Ti)、層間をつなぐコンタクトやビア用にはタングステン(W)やコバルト(Co)などが用いられています。
JX金属が「世界トップシェア」を誇れるワケ
この市場で世界トップシェアを誇るのが、日本のJX金属です。JX金属は世界有数の鉱山・精錬拠点を持ち、原料段階から純度を極限まで高める技術に長けています。また、成膜時のパーティクル発生を抑えるための、独自の溶解、加工技術による結晶方位の制御によって極めて均一な成膜を可能にしています。また、東ソーは、長年培った合成や焼結技術を応用し、微細な結晶組織を持つ高品質なターゲットを供給しています。パワー半導体などで使われる窒化ガリウム(GaN)のターゲット材も製造しています。
一方海外勢では、米国のハネウェル(Honeywell)が、グローバルな供給体制を強みに、先端プロセスから汎用領域まで幅広くカバーする主要サプライヤーとして市場を支えています。
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