- 2026/09/22 12:00 掲載
日立がAIで鉄道運行支援を本格化、NVIDIAと連携
車両や設備から得られるデータをAIで分析
設備の経年劣化や異常の兆候が検知された場合、人工知能が運行ダイヤへの影響度を予測してリスクの優先順位を判断する。運行管理センターと保守部門が単一のプラットフォーム上で同一の情報を共有し、ダイヤの補正案や保守の作業指示を自動的に発行する。異常発生時の復旧判断が迅速になり、部門間での情報伝達の遅れを防ぐことができる。事後対応や定期的な部品交換に依存していた従来の保守体制から、実状態に応じた最適なタイミングでの予知保全への移行を後押しする。
日立はすでに欧州を中心に2500編成以上の鉄道車両にこのシステムを導入しており、保守費用の削減やエネルギー消費量の低減といった実績を上げている。国内においても、東日本旅客鉄道と共同で、鉄道運行管理システムに人工知能を活用して指令員の判断を支援する検証を進めている。熟練作業員の知識やシステム仕様書などを学習させた大規模言語モデルを構築し、トラブル発生時の原因特定や対応方針の提案を自動化する試みである。
労働力不足や熟練技術者の減少、インフラの老朽化が進行するなかで、日立はハードウェアの製造を中心とする事業から、データ分析によるサービスの提供へと事業の軸足を移しつつある。同社は2027年以降に受注するすべての新造車両に今回の技術を標準で搭載する方針を示している。人工知能による運行の最適化を通じて、世界的な鉄道インフラの維持管理課題に対応し、新たな収益基盤の拡大を目指す。
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