- 2026/02/02 掲載
プルデンシャル生命「30億円不正の構造」、“営業力神話化の病理” から何を学ぶか?
FINOLABコラム
FINOLAB設立とともに所長に就任。東大経済学部卒、東京銀行入行、池袋支店、オックスフォード大学留学(開発経済学修士取得)、経理部、名古屋支店、企画部を経て1998年より一貫して金融IT関連調査に従事。2018年三菱UFJ銀行からMUFGのイノベーション推進を担うJDDに移り、オックスフォード大学の客員研究員として渡英。日本のフィンテックコミュニティ育成に黎明期より関与、FINOVATORS創設にも参加。
プルデンシャル生命で何が起きていたのか
プルデンシャル生命は、顧客調査の結果として、社員および元社員による不正行為の実態を公表した。あわせてトップの引責辞任も発表され、この一連の対応は大きな反響を呼んだ。同社は改めて顧客に対する陳謝のコメントを発表するとともに、記者会見を行って被害者に対する補償にも取り組むことを表明している。
本稿においては、同社発表に基づいて問題点を整理するとともに、同社固有の問題とするだけではなく、他金融機関においても教訓とすべき点をあげてみたい。
今回の発表に至る時系列
同社の不祥事は、1年以上前から単発的に発生していた。その後、体質的な問題が指摘されるようになり、金融庁が報告徴求命令を発出。今回の大規模調査と結果公表につながった。
- 2024年6月・9月:元社員による詐欺容疑での逮捕事案が続く
在職中に顧客から不適切な金銭の受取を行った事実が判明 - 2024年12月:コンプライアンス・リスク管理態勢に関する取り組み状況の報告
不適切な金銭の取り扱い有無を顧客に確認する「全顧客確認」実施していることを説明 - 2025年2月:顧客情報持ち出しの問題が表面化
顧客リストを転職先企業に不正に持ち出した元社員が、不正競争防止法違反の疑いで逮捕 - 2025年4月:金融庁が「保険業法に基づく報告徴求命令」を発出
度重なる不祥事に対して金融庁が報告を求めることになった(報告内容は開示されていない) - 2025年10月:持株会社トップ交代
子会社管理監督責務に対する引責とみられる - 2026年1月16日:「信頼回復に向けた改革の取り組みについて」
顧客調査をもとに不適切金銭受領などの広範な実態を報告書として公表/社長交代(2/1付) - 2026年1月19日:「1月16日のニュースリリースに関するお客さまへのお詫び」
実態発表に伴う反響の大きさから、契約者に対する陳謝を発表 - 2026年1月23日:「記者会見」の実施 / 「お客さま補償委員会の設置について」
不正発生の原因について経営トップがメディアに説明
第三者の専門家で構成される「お客さま補償委員会」の設置を発表
金融AIのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR