- 2026/09/03 06:20 掲載
熊本地震で再注目、災害時にEV「二刀流」の実力…移動だけじゃない「強み」とは(2/2)
軽EVでも「約2日」使える?“電池持ち”を試算
では、どれくらい役に立つのか。一般家庭で1日に消費する電力は、約10kWhとされている。これに対し、最も車載バッテリー容量の小さい車種の1つである軽EVの日産サクラは、車載バッテリー容量が20kWhだ。満充電であれば、2日ほど電気を使える計算だ。満充電でなくても、半分以上充電が残っていれば、1日は持ちこたえられそうだ。
普段通り10kWhの電気を使わず、冷蔵庫や空調、あるいはスマートフォンの充電など、限定的に電気を使うことで節電すれば、数日持ちこたえる可能性も出てくる。
EVはクルマだから、バッテリー充電量が減ったら、自宅で充電できない状況でも、少し離れた場所へ移動して充電すれば、さらに追加の日数を電気のある状態にできる。
家庭用蓄電池とは何が違う? EVが秘める「もう1つの強み」
今回の令和8年熊本地震で、急速充電事業を行う各社は、地震発生からしばらくの間、無料で充電できるよう対応している。EVが、走る蓄電池として、充電できる場所まで行って充電できるところが、家庭用の設置型蓄電池と異なる特徴だ。ただしVtoHは、すべてのEVに標準ではなく、輸入車の中には対応していない車種がある。
それから、車中泊する際には、EVであれば騒音も振動もなく、静かな環境で過ごせる。エンジンをアイドリングさせ続けることによる一酸化炭素(CO)中毒の懸念もない。
VtoLでは、10年前の熊本地震の際、プラグインハイブリッド車(PHEV)の限られたバッテリー容量でも、ご飯が炊けたり、コーヒーを飲めたりするなど、わずかなことでも日常に触れることで気分を切り替えるのに一役買った。
気候変動という環境課題は、我々1人ひとりが加害者であり被害者となる。40℃に近い猛暑が連日続く令和8年熊本地震の被災地での過酷な復旧作業も、背景に温暖化の影響があると伝えられる。EVであれば万全ということではない。それでも、EVを選ぶ理由がより多くの人々に届くことを期待する。
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