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  • 2026/10/01 06:50 掲載

【単独】愛知の町工場から「棚卸しもRPAも」消えた…「Gemini活用4事例」が衝撃すぎた(2/2)

連載:勝てる工場のつくり方~スチールテック編~

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【事例4】多言語「安全教育マニュアル」作成

 4つ目は、工場内の安全管理への活用だ。スチールテックではフィリピン人やインドネシア人など、多くの外国人労働者が活躍している。そこで、生成AIが得意とする「多言語化」と「画像認識」を安全教育に生かしているのだ。

画像
日本語、英語、インドネシア語の3カ国語で記載しているAI作成の「安全教育ポスター」
 具体的には、工場の様子をカメラで撮影し、その画像をGeminiにアップロードして「安全上、問題がある箇所や危険な場所を教えて」と指示する。すると、AIが瞬時に危険箇所を抽出。さらに「これを新人のための安全教育マニュアルにして」とプロンプトを打ち込むだけで、あっという間に具体的で実践的な教育テキストが完成するという。

 このテキストを基に、AIによって日本語、英語、インドネシア語の3カ国語に翻訳された「安全教育ポスター(クレーン操作の注意点など)」を作成し、現場に掲示。外国人社員自身が、自分のAIアバターに英語やインドネシア語で喋らせて出張報告を行うなど、言語の壁を完全に超越した安全教育・情報共有体制を築いている。

【今後】会計“内製化”で「日次決算」実現へ

 現在、同社が最も注力しようとしているのが会計業務の完全内製化(自計化)だ。出口氏は「これまで会計業務は外部の会計事務所にアウトソーシングしていましたが、2026年から完全に自計化する方針へ舵を切りました」と説明しつつ、こう語る。

「月次決算を1日でも早く出して経営判断のスピードを上げたいのですが、人間が手作業で1円単位まで緻密に合わせ、さらに部門別に費用を細かく按分しようとすると、現場は残業と徹夜の嵐になってしまいます。『それなら、複雑な部門別の損益按分や給与計算のロジックも全部AIにやらせればいい』というのが我々の考えです。AIを活用して経理・会計業務を超高速化できれば、月次決算の稼働1日化はもちろん、週次決算、そして日次決算へ持っていけると思います」(出口氏)

 すでに月次決算については、翌月の稼働2日目には完成できる体制を構築したという。また日次決算が可能になれば、自社の経営の方向性が正しいかどうかを瞬時に判断し、違っていれば翌日には軌道修正できる。AIを前提とした超スピード経営を、スチールテックはまもなく実現しようとしている。

 スチールテックが目指しているのは、単なる業務効率化ではない。AIを前提に、現場と経営の意思決定を高速で回し続ける「AIネイティブ企業」への進化なのだ。ではなぜここまで使い倒せる会社になれたのか。後編では、その秘訣について迫る。

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