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- 2026/11/09 06:50 掲載
残業80%減、なのに売上13億増…埼玉の金属加工会社が成功した「異色のDX」
連載:勝てる工場のつくり方~リノメタル編~
法政大学工学部卒。大手計測機器メーカーにエンジニアとして入社するも、リアルなものづくりがしたいと木工職人に転職。一転、30 歳を前に「言葉」「伝える」力に魅力を感じ、ライターを志す。当初はインテリア、製造業関連の案件が多かったが、次第に経営者、ビジネスサイドへのインタビュー案件が増加。ここ数年は IT テクノロジー、人事・求人・採用、中小企業経営者といった分野の案件多数。クラシックバレエに夢中な相方、アパレル企業で働く娘、父親と同じ大学の理工学部で学ぶ息子、13歳の犬・ミニチュアピンシャーの4人+1匹家族(2026年現在)。
DXのきっかけは「かんばん方式」の限界にあった
リノメタルでは月に約150種類、数にすると900万個を超える製品を生産している。顧客先が絞られていることもあり、必要なものを、必要なときに、必要な分だけ作る「かんばん方式」と呼ばれる生産管理手法を取り入れ、1日に数回、大型トラックで出来上がった製品を顧客に届け続けてきた。しかし荒金氏は、このような生産体制に危機感を抱いていたと、次のように話す。「1つの製品を月に何十万個もジャストインタイムで供給できることは当社の強みでした。特定顧客向けには、かんばん方式は効率的です。一方、複数顧客や複数の製品群には対応しづらく、新規顧客へ製品を供給するには新たな人員が必要になるという課題がありました」(荒金氏)
当時、売上高は年間20億~30億円で推移していたが、その大半が業界大手の1社からの受注であった。売上の分散化を図るため、荒金氏は新規顧客の開拓を模索。そこで、現状のかんばん方式ではなく、今の従業員数を維持したままで、顧客や受注が増えても対応できる、新たな生産管理システムを導入しようと考えた。
その際には生産管理体制の刷新だけでなく、人事や労務、経理・購買といったバックオフィス・間接部門における業務の効率化にも取り組むことを決意する。各種サービスやビジネスツールも併せて導入することで、以前から気になっていたコミュニケーションコストの削減を実施し、全社的なDXを推進していこうと考えた。
「間接部門においても伝達や連絡ミス、データの属人化など、非効率的なやり取りが多いと感じていました。言った、言わない。聞いていない。このような言葉も多く聞かれていました。こちらも併せて、改善しようと思いました」(荒金氏)
かんばん方式の限界からDXの必要性を強く感じた荒金氏だが、どのようにしてその取り組みを具体化していったのだろうか。
IT出身4代目が解決策に選んだ「あるシステム」とは
リノメタルは荒金氏の祖父が創業した会社である。ただ、荒金氏は学生時代に父親に買ってもらったMacに夢中になり、プログラミングやWebサイト制作などに取り組んでいたという。
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