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- 2025/11/14 掲載
なぜ“あの業種”ばかり?急増する「黒字リストラ」の裏にある…企業のガチすぎる本音
50代以上に特化した人材紹介、人材派遣を提供するシニアジョブ代表取締役。1991年、茨城県生まれ。少年~学生時代はサッカーに打ち込み、J1のユースチームで活躍。大学在学中に仲間を募り、シニアジョブの前身となる会社を設立。2014年8月、シニアジョブ設立。当初はIT会社を設立したが、シニア転職の難しさを目の当たりにし、シニアの支援をライフワークとすることを誓った。売上前年比が最高で300%に及ぶ成長を続け、現在に至る。専門紙を中心にシニアの転職・キャリアプラン、シニア採用等のテーマで連載・寄稿中。
一体なぜ?リストラの6割が黒字企業という現実
黒字リストラが増えているという。業績不振で赤字になった企業が泣く泣く社員を切る、というのが、これまでのリストラのイメージだが、黒字リストラは業績が好調な企業が人員削減を行う。業績や財政が好調・安定しているうちに、既存事業の整理と成長分野への資源の再配分や、年代や専門分野など人員構成の見直し、年功序列など賃金や人事の制度変更を目指して行われる。
東京商工リサーチによると、2025年1月から8月までの上場企業の「早期・希望退職」募集のうち、業績が堅調な黒字企業によるものが6割を占めるという。
企業の立場で考えれば、切羽詰まってからでなく、まだ余裕があるうちに将来を考えて組織や制度を再構築するため、赤字からのリストラよりも前向きに成長を意識した戦略と言える。一方、いくら自身の意思で手を挙げ、退職金の割り増しや再就職支援があったとしても、キャリアが途切れ、転職の労力も必要な労働者の立場では、黒字リストラは本当にやむを得ない必要なことなのか、疑問に思う部分もあるかもしれない。
今回はこうした黒字リストラと雇用の今後について考える。 【次ページ】対象者は中高年?黒字リストラの9割近くを占める業種は…
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