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- 2025/11/10 掲載
タワマンなしでは成り立たない再開発…「下町」にタワマンが急増する意外な理由
経済、不動産分野のライター。小売・飲食を中心とした企業分析記事や、都市開発、不動産市況に関する記事を手がける。理系の会社員だったが、ライター業に専念するため独立した。趣味で簿記・ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。
タワマンは下町でも建設が相次いでいる
日本で最初のタワーマンションは1976年に現在のさいたま市で完成した「与野ハウス」と言われている。都内では2000年以降にタワマンの建設が活発化した。勝どき・月島では2000年に都営大江戸線が開通して以降、タワマンの建設が相次ぎ、下町は高層ビル群に生まれ変わった。豊洲では東京ガスの工場や東京石川島造船所の跡地を活用し、2010年までに40階超のタワマンがいくつか建設された。タワマンといえば、湾岸や港区などの都心が主だったが、下町でも建設が相次いでいる。葛飾区・金町駅では南口側に2棟が建っている。従前はアーケードの商店街や雑居ビルがあったエリアだ。2009年に竣工した「ヴィナシス金町タワーレジデンス」は地上41階建て。低層階にはマルエツや大戸屋などの店舗や葛飾区立中央図書館があり、上層階は住宅である。
2021年には駅前ロータリー前の区画に高さ86メートル・地上21階建て「プラウドタワー金町」が竣工した。ヴィナシスと同じく低層階には店舗や飲食店のほか、区の公益施設「カナマチぷらっと」がある。駅の北口では2030年をめどに地上40階建てのタワマンが完成する予定だ。
下町は3棟が並ぶタワマン街に変わろうとしている。同様の再開発は十条駅前で行われたほか、立石・小岩でも事業が進められている。
【次ページ】下町で典型的なタワマンができるワケ
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