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- 2025/07/14 掲載
日産の経営再建「切り札」になるか...新型リーフ「世界初」の偉業達成の実力とは
連載:EV最前線~ビジネスと社会はどう変わるのか
1955年(昭和30年)生まれ。玉川大学工学部機械工学科流体工学研究室卒業。1978~81年フォーミュラレースに参戦、81年にFJ1600で優勝。84年からフリーランスライター。著書29冊。一般社団法人日本EVクラブ理事。NPOトリウム熔融塩国際フォーラム会員。日本モータースポーツ記者会会員。公益社団法人自動車技術会会員。自動車を含め環境やエネルギー問題に取り組む。

新型リーフで日産が果たした「世界初」の偉業
日産自動車のEV「リーフ」がこの秋に新型となる。まず北米市場で秋に発売され、日本では年内に発売予定だ。リーフは、2010年に初代モデルが発売された。その前年に、三菱自動車工業からi-MiEVが発売され、世界初のEVという言い方は三菱自動車に譲るが、登録車(軽自動車ではない)では世界初と言える量産市販EVである。
リーフは2017年に2代目へモデルチェンジし、今回の3代目に至る。日産によれば、EVで3世代目を迎えるのは世界で初めてとのことだ。EV先駆者の1台として、歴史の長さを物語っている。
新型リーフ「3つの強み」
では、新型リーフはどのような魅力を携えて登場したのか。現在、発表されている内容は、基本的に北米仕様を基にしている。その上で、一部については日本仕様としての数値も公開されている。
新型リーフの特徴は、次の3点だ。
- 1)内外装の変更
- 2)一充電走行距離の延長
- 3)先進技術の搭載
内外装の刷新に合わせ、新型リーフは、クロスオーバー車の位置付けになった。
初代から2代目は、小型車で実用的とされる2ボックスのハッチバック車の形態だった。3代目となる新型では、リアウィンドウへ至る屋根が大きく傾斜し、クーペのような姿になった。より個性的でスペシャリティカーの趣になっている(ただし、実車がまだ公開されておらず写真からの印象だが)。それでも、後席後ろの荷室容量はそれほど減っていないようだ。そうした実用性は堅持している。 【次ページ】車体に込められた「遊び心」とは
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