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- 2025/07/17 掲載
打倒iPhoneは叶う?Android王者シャープの新機種「AQUOS R10」が仕掛ける緻密な戦略
連載:デバイス新潮流
大学卒業後、新卒で某百貨店に就職。その後、出版社に転職。男性向けモノ情報誌、携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年にフリーランスライターとして独立。モバイル業界を中心に取材し、Web媒体や雑誌で執筆活動を行っている。最近は人事・総務系ジャンルにもチャレンジしている。
シャープは「AQUOS R10」「AQUOS wish5」を新発売
5月下旬から各メーカーからスマートフォンの新製品が次々と発表、発売されている。シャープはハイスペックなAQUOS Rシリーズから「AQUOS R10」、エントリーのwishシリーズから「AQUOS wish5」を投入。シャープ公式ストアで、R10は税込み9万9,770円から、wish5は税込み3万4,980円で販売されている。AQUOSスマホは、スペックを極めた「R pro」、手に取りやすいハイスペック「R」、性能と価格のバランスが良い「ど真ん中」の「sense」、低価格の「wish」と4つのシリーズをラインアップしているが、昨年2024年に4機種とも大幅にリニューアルされた。最も変わったのが外観だ。背面のカメラ周りが「自由曲線」で囲まれる印象的なデザインは、プロダクトデザイナー三宅一成氏が率いるmiyake designが監修している。
R9については、従来のハイテク感を主張するデザインからインテリアになじむシンプルで落ち着いたデザインへの変更とあって、当初戸惑いを感じる人もいたようだ。だが、ふたを開けてみればグッドデザイン賞のベスト100を受賞。R9 pro、sense9、wish4はドイツの世界的なデザイン賞であるiFデザイン賞を受賞するなど高い評価を得ている。カメラ部分が宮崎駿監督の作品『もののけ姫』に登場するコダマに似ていると、ネット上で話題にもなった。
さらに前モデルのwish3から、画面サイズが5.7インチから6.6インチとかなり大きくなったwish4は、多くの法人に導入されたという。コンクリートに落としても割れにくい堅牢性、低価格、再生プラスチックを採用している環境への配慮といった部分が評価されたようだ。
リニューアルが好評だったことを受け、今年の新モデルは「絶好調なモデルをさらにブラッシュアップ。商品の魅力をピカピカに磨き上げた」とのこと(シャープ 執行役員 Co-COO 兼 スマートワークプレイスビジネスグループ長 小林 繁氏)。ほかメーカー機種と戦っていくため、シャープがAQUOSスマホをどのようにブラッシュアップしたのかを紹介したい。 【次ページ】ほかメーカーとの差別化を図るAQUOSのAI戦略とは?
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