- 2025/09/05 掲載
「人手不足」より深刻…製造業の7割を追い詰める“本当の課題”、現場で何が?
「人手不足」より深刻?製造業の現場が今一番頭を抱える課題
調査によると、近年経営インパクトが大きくなっている部門として「購買・調達」を挙げた回答が最も多く、続いて「生産管理」「設計・開発」が上位となった。これまで製造現場や設計部門が注目されることが多かったが、原材料や資材の価格高騰が続く中、調達部門が企業全体の収益に直結する存在となっている。今後1~2年で重要度が増す外部環境の変化やリスクとしては、「調達コストの上昇」72.2%で最多となった。
これまで製造業の課題として語られてきた「人手・労働力不足」(51.0%)や「地政学リスクによるサプライチェーンの断絶」(39.4%)を上回っており、「小ロット生産の比率向上」(31.8%)や「情報セキュリティ対策の強化」(24.2%)を抑えて突出した結果となった。
調達業務の難易度が高まっている理由として、回答者の約3/4が「サプライヤーからの値上げ要請」を挙げた。そのほかにも「円安」「グローバル化」「下請法対応」といった要因が重なり、現場の業務は複雑化している。
実際に、現在の調達コストに「大変満足」と答えた人は0%で、半数近くが不満を抱いている状況が浮き彫りとなった。
最適なコストでの調達を阻む課題としては、「ノウハウ・知見が属人化している」が38.4%で最も多くなった。次いで「適正な調達価格が分からない」(36.9%)、「最適なサプライヤーの選定ができていない」(32.3%)が続いた。
購買・調達のおすすめコンテンツ
PR
PR
PR