• 2026/07/24 11:20 掲載

エヌビディアのAIチップが月へ…月面探査車の自律走行も支援

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米半導体大手エヌビディアが、自社のAIコンピューティングチップを月面および月周回軌道へ展開する取り組みを本格化させている。同社は米宇宙探査スタートアップのルナ・アウトポストおよびファイアフライ・エアロスペースと提携し、月面探査車や軌道上のデータ処理に「エヌビディア・ジェットソン」プラットフォームを統合する。通信制約の厳しい宇宙空間において、データのエッジ処理によるリアルタイム解析を実現する狙いがある。
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(画像:本文をもとに生成AIで作成)
 エヌビディアの宇宙空間へのGPU配備は、米航空宇宙局(NASA)の商業月面輸送サービスや有人月面着陸システムの枠組みにおいて、民間企業を通じた月面探査および軌道上サービスとして進行している。自社単独での月面探査プロジェクトではなく、エッジAIコンピューティング・プラットフォームを各社の探査機に統合する形だ。

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【図版付き記事はこちら】
通信制約の厳しい宇宙空間においてリアルタイムのエッジ処理能力を確保している
(画像:本文をもとに生成AIで作成)

 宇宙ロボティクス企業のルナ・アウトポストは、月面探査車のデータ処理や自律走行システムにエヌビディアの技術を採用する方針を発表した。最初の実証ミッションに搭載されるのは既存のNVIDIA Jetsonモジュールであり、2026年末に予定されている米インテュイティヴ・マシーンズの「IM-3」ミッションよりも先に、初フライトが実施される見通しである。また、NASAのアルテミス計画向けに開発中の有人月面移動車「ペガサス」にも同社のAIプラットフォームが導入される。ただし、搭載予定である米ブルーオリジンの大型月着陸船「ブルー・ムーン」の打上げシステムが2026年夏にトラブルを経験した影響もあり、実際の配備は2028年以降を見据える。

 一方、月周回軌道においては、ファイアフライ・エアロスペースと提携している。探査機が取得したデータを軌道上のNVIDIA Jetsonで直接処理することにより、通信制約の極めて厳しい宇宙空間においてリアルタイムのエッジ処理能力を確保している。

 将来的にエヌビディアは、より高性能な宇宙仕様チップ「NVIDIA Space-1 Vera Rubin Module」を後続ミッションで配備することを計画している。軌道上で大規模AIモデルを直接訓練する軌道データセンター構想の実現を目指す。しかし、軌道上での物理的なデータ処理は、米国の先進テクノロジー輸出統制を迂回する抜け道として利用されるリスクが指摘されており、国際武器取引規則(ITAR)などの法規制が今後厳格化される可能性が懸念されている。

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