- 2026/09/11 06:50 掲載
【3社比較】AI特需で大化け? ミライアル営業益67%増、地味に凄い「半導体を運ぶ箱」(3/5)
【比較】ミライアル・信越ポリマー・アキレスの決算分析
プラスチック成形事業では、生成AI向けデータセンター投資の拡大を背景とする先端半導体需要の増加に加え、在庫調整の進展による既存品需要の回復などが追い風となった。ただし、営業利益67.3%増はウエハー搬送容器単独の増益率ではなく、同社全体の数字である。
次に信越ポリマーを見てみよう。同社は、半導体ウエハーの輸送・搬送を支える製品を主力製品と位置付け、半導体市場の拡大を見据えて300mmウエハー用容器の生産能力増強にも取り組んできた。7月23日に発表した2027年3月期第1四半期決算によれば、売上高305億8,500万円で前年同期比9.3%増、営業利益41億4,800万円で同8.6%増と、こちらも増収増益だった。
注目すべきは、半導体関連容器について会社側が具体的に言及していることだ。精密成形品事業で、「半導体関連容器は海外向けの出荷容器、工程内容器がともに好調に推移した」と言及している。
ただし、同事業のセグメント利益は28億3,800万円と前年同期比1.6%減だった。半導体関連容器の販売好調と、事業全体の利益動向は分けて考える必要がある。
そして、全社ベースの増益率で目を引くのがアキレスだ。同社は、Siウエハーだけでなく、薄膜ウエハーや化合物ウエハー、フレーム付きウエハーなど幅広い種類に対応しているのが特徴だ。
8月7日に発表した2027年3月期第1四半期決算では、売上高が前年同期比16.2%増の213億6,100万円、営業利益が同164.0%増の11億7,500万円となった。
同社は半導体ウエハー搬送用部材などが引き続き好調だったと説明しており、こうした製品の増収も利益改善に寄与した。半導体ウエハー搬送用部材を含む第一事業部は、売上高が同21.3%増の132億3,900万円、セグメント利益が同66.1%増の9億7,400万円だった。
もっとも、アキレスもシューズや車輌資材、フィルム、断熱資材など幅広い製品を抱える。全社営業利益164.0%増を、そのままウエハー搬送関連の増益率とみなすことはできない。
なお、ミライアルは中間期、信越ポリマーとアキレスは第1四半期で、対象期間も異なる。このため3社の売上高や利益額を単純に比べて「1位」を決めることはできない。それでも、3社とも全社ベースでは営業増益となった上、信越ポリマーでは半導体関連容器の出荷が好調で、アキレスでは半導体ウエハー搬送用部材の増収が利益改善に寄与している。
では、3社の違いはどこにあるのか。その答えを探るには、決算数字よりも「何を運ぶための製品を持っているか」を見た方が分かりやすい。
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