- 2026/11/04 06:20 掲載
トヨタEV「bZ4X」が1年で83倍の爆売れ…なのに日産・BYDに勝てない“ある数字”(2/3)
「実質350万円」から…安く買えるカラクリ
加えて、販売価格が8~9%下げられた。そして廉価車種が設定され、480万円から買えるようになった(ただし車載バッテリー量は少なく、走行距離も544kmと短くなる)。買いやすさの点では、CEV(クリーン・エネルギー・自動車導入促進)補助金が、bZ4Xには130万円支給される。これは、最高額だ。ちなみに日産リーフは129万円、テスラ・モデルYは127万円と、差があり、根拠は不明だ。
bZ4Xの価値を比較する意味で、トヨタで人気のSUV(スポーツ多目的車)RAV4は、プラグインハイブリッド車(PHEV)の価格が600万円である。bZ4Xの最上級車種は640万円(どちらも4輪駆動車比較)だから、EVの方が高額だが、CEV補助金を活用すると、RAV4のPHEVは85万円の支給で515万円、bZ4Xは補助金130万円を差し引くと510万円となり、5万円とはいえEVの方が安くなる。
RAV4のハイブリッド車(HV)にCEV補助金は適用されない。額面通り430~450万円の車両価格となり、bZ4Xの廉価車種より高くなる。なおかつbZ4Xの廉価車種にCEV補助金を適用すれば350万円からbZ4Xを手に入れられる。
トヨタvs日産、EV対決の勝者は? 「bZ4X」圧勝に見える数字のカラクリ
今年2月には、bZ4Xに比べ荷室容量を約1.4倍に増やしたbZ4Xツーリングが追加発売された。SUVとして荷物の積載を重視する消費者に魅力的な車種追加となった。bZ4Xは、トヨタ初の量産市販EVとして2022年に発売された。ところが、間もなくリコールとなり生産を中止。また当初は、トヨタがKINTO(キント)と名付けるリース販売のみで、目立った販売動向は見られなかった。それが改良や廉価車種追加により、前年対比で88倍というような爆発的売れ行きになったといえる。
世界一の自動車メーカーであり続けるトヨタについて、「トヨタは凄い」との評価がなされる。bZ4Xの前年対比80倍以上という数字も、その一つと捉えるかもしれない。
しかし、統計の数字はよく吟味する必要があるのではないか。
9月の販売台数について、bZ4Xの3231台で25位と比べ、日産の新型リーフは2013台の31位で、4割近い台数差がある。だが、背景となるトヨタの販売店舗数は5000軒を超えているとされ、対する日産は2000店規模だ。販売店数が半分以下でしかない。トヨタの店舗数からするとEVを売っていない店があるが、日産は販売店舗数以上のEVを売っているといえる。 【次ページ】4
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