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- 2025/09/08 掲載
ヤバすぎ…ChatGPTが実現してしまった「悪魔の証明」、社会構造を揺るがす驚愕の事態
連載:野口悠紀雄のデジタルイノベーションの本質
1940年、東京に生まれる。 1963年、東京大学工学部卒業。 1964年、大蔵省入省。 1972年、エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。 一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを歴任。一橋大学名誉教授。
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『どうすれば日本経済は復活できるのか』 著者:野口悠紀雄
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福音書に男女差別があるか聞いてみたら…
先日、友人から、「福音派の主張の中には男女平等を否定するものがあるが、福音書には男女差別を正当化する内容があるのか?」という質問を受けた。「福音派」(Evangelicals)とは、プロテスタントの非主流派だが、トランプ大統領の強力な支持層と言われ、その存在が、いま米国で注目を集めている。
福音派の中の保守的なグループは、「女性は家庭にとどまるべきで、夫が指導者、妻は従う立場。男性は社会や教会で指導的役割を担うべきで、教会での牧師職や説教などの権威的役割は、男性に限るべきだ」などと主張している。
福音派の主張は新約聖書の四福音書(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)に基づくと言われるのだが、男女差別を正当化するような記述が本当に福音書にあるのだろうか? これが、友人の質問だった。私はこの問いに即答できなかったので、この質問をChatGPTに投げかけてみた。
すると、「福音書において、男女差別を明確に正当化する記述は存在しません。むしろ、イエス・キリストの言行は当時のユダヤ社会における女性の地位を高めるものであったという評価が可能です」という明快な回答が即座に返ってきた。そしてChatGPTは、当時の社会状況とイエスの考えについて、多くの重要な事項を教えてくれた。 【次ページ】悪魔の証明は「ある業務」に使える
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