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  • 2025/08/12 掲載

AIどころではない……2年後に人型ロボット「爆発的普及」で75%の雇用が終了(2/3)

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24時間働ける人型ロボットのヤバすぎる「弱点」

 華々しく登場する人型ロボットだが、万能というわけではない。明確な得意分野と、まだ克服すべき明確な課題が存在する。この特性を理解することが、効果的な導入への第一歩となる。

 まず得意分野から見ていこう。人型ロボットが最も輝くのは、反復的で構造化された作業だ。物流倉庫でのピッキング作業、工場での部品の仕分けや組み立て、検品作業などがその典型例と言えるだろう。人間なら集中力が途切れたり、疲労でミスが増えたりする単調な作業でも、ロボットは24時間休みなく、一定の品質を保ちながら続けることができる。

 重量物の取り扱いも、人型ロボットの大きな強みだ。人間の作業者なら腰を痛めるリスクがある重労働を、ロボットは淡々とこなすことが可能だ。物流業界などで深刻化する労働者不足や高齢化を鑑みると、普及する条件は双方向で徐々に整いつつある状況と言えるだろう。

 一方で、苦手な領域/弱みも存在する。最大の弱点はバッテリー寿命だ。現状では2~3時間の稼働後に同じくらいの充電時間が必要で、実質的な稼働率は50%程度にとどまる。急速充電技術も開発されているが、バッテリーの寿命を縮めるという別の問題を抱えている。

 予期せぬ状況への対応も、まだ人間には及ばない。たとえば、床に落ちた部品を拾い上げるような単純な作業は可能だが、複雑な判断を要する場面では限界がある。熱い紅茶を誰かにこぼしてしまわないか、ペットが洗濯機に入り込んでいないか確認するといった、人間なら直感的に判断できることも、ロボットには高度な認識能力と判断力が要求される。

 対人インタラクションについても課題は多い。音声認識や簡単な会話はAIの進化により可能になったが、表情や声のトーン、身振り手振りといった非言語コミュニケーションの理解はまだ発展途上だ。介護や接客といった、人との深い関わりが必要な分野への本格的な進出には、さらなる技術革新が必要となる。

 安全性の確保も重要な課題だ。動的にバランスを取る人型ロボットは、転倒のリスクを抱えている。特に重い荷物を持っている状態での転倒は、周囲の人間に危険を及ぼす可能性がある。Agility Roboticsでは、人が近づくとロボットが減速し、「座り込み」などの低エネルギー状態に移行するアプローチを採用し、安全性を確保しているという。 【次ページ】人手不足の救世主? ロボット導入が生み出す「新職種」
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