- 2025/09/23 掲載
Klarna(クラーナ)とはどんな企業か?小売店「売上増の救世主」から「買い物のOS」への革新
Klarnaとはどんな企業か?
Klarna(クラーナ)はスウェーデン発のフィンテック企業で、今や世界的に「後払い」決済(BNPL=Buy Now, Pay Later)の代名詞として知られている。2005年にストックホルムで設立され、消費者と小売業者の双方にとって利便性の高い決済インフラを提供してきた。同社は2025年9月、ニューヨーク証券取引所に上場し、時価総額は約150億ドルに達した。現在は「後払い」だけでなく、デビットカードや貯蓄口座、ショッピングアプリなど幅広い金融サービスを提供し、1億以上のアクティブユーザーを抱える。
同社の歩みは、消費者金融と小売体験の境界線を塗り替える挑戦の連続であり、フィンテック業界の浮沈を象徴する存在となっている。

単純そうに見えて多層的なKlarnaのビジネスモデル
Klarnaのビジネスモデルは単純そうに見えて、実は多層的だ。中核は「Pay in 4」方式と呼ばれる分割払いで、購入金額を6週間にわたって4回に分けて支払える仕組みだ。これに加えて、利息付きの長期分割プランや即時決済、デビットカードサービスを提供している。小売業者にとっては、導入することで購買率を高められるのが大きな魅力であり、2025年時点で79万以上の加盟店舗が存在する。
さらにアプリ上では価格比較、配送追跡、返品管理などの機能も備え、もはや「買い物のスーパーアプリ」と呼んでも過言ではない。BNPL企業という枠を超え、金融機関とEコマースプラットフォームの中間的存在として独自のポジションを築いているのが特徴だ。
基本情報と主要データ
Klarnaは2025年に法人形態を「Klarna Group plc」とし、スウェーデンを本拠に置きながらグローバルに事業を展開している。FY2024の年間売上高は31億ドルで、2025年第2四半期の売上は8億2,300万ドル、純利益は2,900万ドルを計上した。従業員数は約3,400人、アクティブユーザー数は1億1100万人、加盟店舗は79万超に達する。かつての急成長期と比べると規模は落ち着いたが、収益性の改善により健全性は高まっている。正式名称 | Klarna Group plc |
設立年 | 2005年 |
本社所在地 | スウェーデン・ストックホルム |
売上高 | 31億ドル(FY2024) |
純利益 | 2,900万ドル(2025年Q2) |
従業員数 | 約3,400人 |
アクティブユーザー数 | 1億1100万人 |
加盟店舗数 | 約79万社 |
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