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- 2024/01/01 掲載
1人当たりGDPは「韓国」にも抜かれる?壊滅近づく「日本経済」復活のカギは教育・育成
人材の世界ランキングで「日本」は最低水準
たとえば、スイスのビジネススクールIMDが毎年公表している「世界人材ランキング」2023年版(2023年9月21日発表)では、「上級管理職の国際経験」への評価が、調査対象64の国・地域の中で最下位だった。「有能な上級管理職」は62位、「語学力」は60位、「マネジメント教育」は60位だった。
また、IMDの「世界のデジタル競争力ランキング」2023年版(2023年11月30日発表)でも、上級管理職の国際経験やデジタルスキルの取得に関して世界最低水準が続いている。「上級管理職の国際経験」(64位)、「デジタル/技術的スキル」(63位)、「高度外国人材への魅力」(54位)の3つがとりわけ低い。
過去最高でも「中国」に追い抜かれた「日本の進学率」
基本的な原因は、教育、特に高等教育であると考えられる。では、日本人の学歴は、国際的な水準と比べてどうだろうか?日本の大学進学率は、1990年代の30%台から2002年以降は40%台となり、さらに2013年からは50%台となった。2022年度には、前年度から1.7ポイント上昇して56.6%となり、過去最高を更新した(文科省が12月21日に公表した学校基本調査の確定値)。短大・専門学校なども含む高等教育機関への進学率は、前年度と同じく83.8%で過去最高と同水準だった。
これを他国と比べると、高いか低いか?
国際比較では、高等教育への進学率として、大学進学率でなく、「第3期の教育(tertiary Education)への進学率」(注)という指標が使われることが多い。
これを世界銀行のデータベースで見ると、冒頭でも示した下記の図1の通りだ。なお、図表の数字は、総入学者数を入学適齢人口で割った比率だ。分子には浪人生や社会人、留学生など適齢年齢以外の入学者も含むため、数字が100%を超えることがある。
日本は64.1%で、先進国の中で高いとは言えない。米国は88.3%だ。また、韓国が99.9%と、極めて高い値になっていることが注目される。
図1のデータを時系列的に見ると、図2の通りだ。
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