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SMBC日興証券は“AIを入れただけ”からどう脱した?「年46万時間削減」達成の裏側
多くの企業がAI導入を急ぐものの、そのポテンシャルを十分に引き出せずにいる。特に規制の厳しい金融業界では、AI活用は絵に描いた餅になりがちだ。現場の抵抗や形骸化した推進体制が、変革の芽をつんでしまうケースは後を絶たない。組織的な“見えざる壁”を乗り越え、AIを単なる効率化ツールから真のビジネス価値へと昇華させるには、一体何が必要なのだろうか。「やっているのに成果が出ない」AI推進のワナ
当初は多くのユースケースが生まれたものの、次第にその多くは個人の業務効率化といった細かな改善にとどまっていった。開発しても現場で使われずに埋もれてしまったり、かけた労力に見合う投資対効果(ROI)が得られなかったりするケースも出てきた。つまり、AIで何を変えるのかよりも、「AIを作ること」「導入件数を増やすこと」が先行してしまっていたのだ。個別の施策は進んでいるように見えても、全社的なビジネス戦略とは結びつかず、大きな成果に結びつかない。「やっているのに成果が出ない」というジレンマは、多くのAI推進担当者が直面する課題だろう。
この問題の根底には、AI開発の特性に対する理解不足もあった。従来のシステム開発では、要件を固めて計画通りに進める「ウォーターフォール型」が主流だった。しかし、AIは活用するデータやモデルの性能によって結果が変動するため、事前に正解を定めきることが難しい。仮説を立て、試し、学び、改善する「アジャイル型」のアプローチが不可欠となる。この進め方の違いを組織が理解できなければ、AIプロジェクトは前に進まない。
SMBC日興証券は、こうした課題を乗り越えるために、AIを単なるツール導入ではなく、“組織変革のプロセス”そのものだと再定義した。現場から生まれた3400のアイデアをそのまま進めるのではなく、成果につながる領域を見極め、推進体制や人財育成のあり方も見直していった。その結果、年間46万時間以上の業務削減効果につながったという。同社はどのように“AI導入の目的化”を脱し、生成AIを実際の成果へと結びつけたのか。
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・AI推進を阻む「6つの壁」の正体とは
・年間46万時間削減を生んだ「10のユースケース」
・なぜ「デジタルトレーニー制度」が必要だったのか?
・「作業競争」から「思考競争」へ、AX時代の人財価値
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