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  • 2026/09/03 掲載
2025年の崖は終わらない、デロイトが示すERP刷新「3つの新常識」
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2025年の崖は終わらない、デロイトが示すERP刷新「3つの新常識」

レガシーシステムの刷新を急ぐ企業にとって、「2025年の崖」は過去の問題ではない。経済産業省の調査ではユーザー企業の61%でいまだレガシーが残存し、プロジェクトの85%以上が工期を延伸している現実がある。「Fit to Standard」というアプローチを採用しながらも苦戦が続くのはなぜか。デロイト トーマツの北原良輔氏が、企画構想フェーズを変えることで打開する方法を解説する。

61%のレガシー残存──崖は2030年に向け複雑化するばかり

 日本のDX推進を阻む「2025年の崖」という言葉が世に広まって久しい。2018年に経済産業省が発表したこのレポートは、レガシーシステムの刷新を急がなければ2025年以降に年間最大12兆円の経済損失が生じると警告したものだ。

 しかし2026年の今、状況はどうなっているか。経済産業省が2025年に公表した総括レポートでは、ユーザー企業の61%でいまだレガシーシステムが残存していることが指摘されている。加えて、労働人口そのものが急減する「2030年問題」が迫り、ベテラン技術者の退職とAIなど先端IT人材の確保という相反する課題が同時に押し寄せる。

「環境がより複雑化している中で、レガシーシステム刷新をやり切らなければならないことに変わりはありません」(北原氏)

 さらに深刻なデータがある。一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会の調査によれば、ここ数年でプロジェクトの工期を遵守できたケースは全体の15%未満にとどまる。2024年度は11.0%、2023年度は13.0%、2022年度は14.1%と、いずれも1割台だ。逆に言えば、85%以上のプロジェクトが何らかの形で工期を延伸させているということになる。

 工期延伸の主因として挙がるのは「計画時の考慮不足」「想定以上の現行業務・システムの複雑さ」「社員・ベンダーのスキル不足」の3点だ。これらはいずれも、プロジェクトの初期段階──企画構想フェーズ──での詰めの甘さに起因している。同じアプローチを繰り返す限り、この数字は改善されない。

この記事の続き >>

  • ・「Fit to Standard」は万能薬ではなかった──知られざる功罪の全貌

    ・“終わらないToBe業務論”から脱却する「データファースト」の企画構想術

    ・PMOでは足りない──「Solution Architect Office」が必要な本当の理由

    ・経理部門の限界突破──外部支援を企画構想段階から予算化すべき理由

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