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【業界初】九州電力「発電所ローカル5Gネットワーク」の全貌、発電所DXを決めた“ある設計”
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【業界初】九州電力「発電所ローカル5Gネットワーク」の全貌、発電所DXを決めた“ある設計”

インフラの老朽化や熟練技術者の減少を背景に、プラント現場では保安業務のDXが急務となっている。一方、広大で遮蔽物の多い敷地では、安定した通信基盤の構築が課題だ。Wi-Fiだけでは広域をカバーしにくく、公衆5Gにはセキュリティや災害時の混雑リスクもある。そこで九州電力は、「ローカル5G×Wi-Fi」のハイブリッドネットワークを構築。発電所の構造を生かした置局設計やPON(Passive Optical Network)技術の採用により導入コストを抑え、2025年4月には電力業界で初めて社給iPhoneのローカル5Gへの直接接続を実用化した。本記事では、同社が進める発電所DXの取り組みを詳しく紹介する。

AIもドローンも“動かせない”…発電所DXを阻む「通信の壁」

 多くの発電所や大型製造プラントの現場では、電力保安に携わる人材の人口減少に加え、電源の脱炭素化に伴う火力発電離れも重なり、技術継承と人手不足が深刻な課題となっている。加えて、カーボンニュートラルの実現に向けた再生可能エネルギー(太陽光や風力など)の導入加速により、発電出力の変動幅が大幅に拡大している。特に九州エリアにおいては、1日の中での出力調整幅が最大で1000万kWにも上り、これを下支えする調整電源としての火力発電所の重要性は一層高まっている。

 そうした中、高度な技術力の維持、生産性の向上、そして長期的な電力の安定供給を両立させるためには、ドローン、スマートグラス、AI監視カメラ、自動走行ロボットなどを駆使した「スマート保安」への変革が不可欠だ。しかし、いざ最新のデジタルツールやAIソリューションを導入しようとしても、現場には巨大な「通信の壁」が立ちはだかる。

 たとえば、「現場の巡視点検を自動化したいが、建物やタンクの影に入ると通信が途切れてしまう」「広大な敷地全体にWi-Fiを張り巡らせようとすると、膨大な配線費用と設置コストがかかる」「公衆キャリア回線では、災害発生時の混雑や機密データの漏えいリスクが懸念される」──などだ。

 そこで、話題のAIや最新のウェアラブル端末を購入してみたものの、肝心の通信インフラがついていかず、検証段階で足踏みしてしまう企業は少なくない。現場の課題感と技術者の疲弊ばかりが募り、DX推進が八方塞がりに陥ってしまうのが実状だ。こうした八方塞がりの課題に対し、九州電力はどう対処していったのか。

この記事の続き >>

  • ・総務省実証で確かめた“4つの活用モデル”と通信性能

    ・アンテナわずか2箇所で30万㎡を覆った、置局設計の中身

    ・Wi-Fi機器が4分の1に…コストを激減させた発電所特有の“ある床”

    ・電力業界初「社給iPhone直結」と、原子力発電所への展開条件

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