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「ロボットを買えば省人化」は幻想? フィジカルAIでも「自動化できない仕事」の正体
箱の中の物をつかみ、別の箱に移す──。人間なら何気なくこなす作業だが、ヒューマノイドロボットによる実証実験では、成功率0%からのスタートだった。なぜ、生成AIが高度な推論をこなす時代になっても、ロボットには簡単な作業さえ難しいのか。背景には、従来のロボット制御では越えられなかった壁と、フィジカルAI特有の課題がある。岡谷鋼機 新事業推進部の樋口 康太 氏が新技術の本当の実力と、現場導入で直面する意外な課題を解説する。定型作業の「その先」へ
「これまで多くの製造業のお客さまが抱える課題に寄り添い、物流の仕組みの構想から無人フォークリフトの導入まで、さまざまなソリューションを提案してきました」(樋口氏)
数多くの現場を訪れ、1万8000回に及ぶヒアリングを重ねてきた樋口氏。しかし、物流工程、とりわけ「荷役」の自動化には大きな壁があったという。無人フォークリフトやAGV(無人搬送車)の市場は拡大しているものの、有人フォークリフトを含む市場全体に占める無人機のシェアは、わずか0.1%にとどまる。
ロボット制御の歴史を振り返ると、かつて人間が動きを教え、そのとおりに再現させる「ティーチング・プレイバック」が主流だった。その後、自動運転などでも使われるモデルベースの手法が登場した。これは、認識・計画・制御を別々の機能として設計し、数式やアルゴリズムでロボットを動かす方法だ。
モデルベースの手法は、動作が「決定論的」で品質も高く、人間が理解しやすいためデバッグが容易であるという大きなメリットがある。一方、対象物の形状や配置、周辺環境が頻繁に変化する非定型作業では、個別の設計や調整に多くの工数を要するという課題もある。
「人間がロボットの動きを数式で表そうとしても、現実世界の複雑な状況を再現するのは難しい。しかし、ここを乗り越えて自動化しなければ労働力不足に は対応できないのです」(樋口氏)
この壁を突破する技術として注目されるのが、膨大なデータとAIモデルを使ってロボットの「頭脳」を構築するフィジカルAIである。
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・「大脳」と「小脳」をAIで統合? ロボット制御はここまで変わる
・数式ベースから脱却。VLAモデルが実現するエンドツーエンド
・実装の壁…ロボットをいかに賢く育てるか
・【導入してからが本番】フィジカルAIを現場に定着させる方法
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