キャリアやISP、EC事業者で爆発的に増加・複雑化するトラフィックの問題を解決する
データ爆発の原因はスマートフォンとソーシャルメディア
「これまでのフィーチャーフォン(ガラケー)は、キャリア専用のネットワークをキャリアが開発・管理しているポータルネットワークやポータルサイトに接続されることを前提に開発され、運用されていました。ところが、スマートフォンは、常時ネットワークに接続され、リアルタイム性を要求するソーシャルメディアなどマルチメディアサービスの提供と、携帯機器として通話、待受時間を伸ばす需要に挟まれ進化してきています。進化の途上で、今まで想定されていなかったさまざまな問題が顕在化してきているというのが現在の状況ではないでしょうか」(北山氏)
もちろん、通信キャリアもこうした現実を目の前に、ただ手をこまねいて見ているわけではない。固定回線であれば100Gbpsイーサなどの超高速回線、無線であればLTEなどの技術によってバックボーンを太くする努力を続けている。また、「データオフロード」と呼ばれるトラフィックを外に逃がす技術も研究・導入されている。3G回線へのトラフィックを吸収するWi-Fiスポットの拡充、一般家庭や小規模オフィスに設置されるフェムトセルなどはその例だろう。
また、最近はパケットの中身を見て制御する仕組みも米国で登場しつつある。たとえば、メールやWebは素通しして、ビデオのトラフィックだけを絞ったり、回線混雑時に有料ユーザーのパケットを優先し、その他のユーザーのトラフィックを絞ったりする仕組みだ。3G網の定額料金制が崩壊している米国で、より高度なサービスを展開する目的で利用されている。
ただ、いずれにしても通信インフラやサービスを提供する側が爆発するデータへの対応や高度化するサービスへの対応に追われている構図は変わりない。これは通信キャリアに限らず、大手ISPやeコマース事業社、SIer、自社では回線網を持たないMVNO事業者にも言えることなのである。
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