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  • 2016/01/27 掲載
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2015年、HPは同社のレーザープリンターに31年ぶりとなる大きなテコ入れを行った。同社製レーザープリンターの技術を刷新する新技術「JetIntelligence」(以下、ジェットインテリジェンス)を採用した製品「HP LaserJet Enterprise Color M552dn」を送り出したのである。その実力を検証するため、同価格帯であるEPSONの「ビジネスプリンター LP-S950」と徹底比較した。

(製品比較の機種選定・比較は、ビジネス+IT編集部が実施しています)

HPの革新技術「ジェットインテリジェンス」とは?

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HP LaserJet Enterprise Color M552dnは、日本ヒューレットパッカードが31年ぶりに新技術「ジェットインテリジェンス」を搭載して発表した、戦略モデルだ。起動から印刷までの時間を大幅に短縮し、51%もの消費電力を削減した上で、印刷可能枚数は最大58%もの増加を実現している。
 1984年から始まったHPのレーザープリンターが持つ31年という長い歴史の中で“革新的な新技術”と呼ぶジェットインテリジェンスを採用したモデルが「HP LaserJet Enterprise Color M553dn」と「HP LaserJet Enterprise Color M552dn」だ。この2機種のうち、実売で10万円程度となる「HP LaserJet Enterprise Color M552dn」(以下、HP Ent Color M552dn)をチェックする機会を得た。

 今回のジェットインテリジェンスで、HPは、同社のレーザープリンターの印刷に関わる機能を大幅に強化させた。新モデルは、別物に生まれ変わったと言っても過言ではないほどだ。

 HPは世界規模で見ると、世界最大のプリンターメーカーである。その製品は日本だけでなく、全世界的に販売される世界共通のモデルとなる。そして今回、世界モデルのレーザープリンター製品に採用された新技術がジェットインテリジェンスということになる。今後のHPのレーザープリンターの根幹となる技術と言っていいだろう。

 そしてジェットインテリジェンスとは、新開発のトナーカートリッジを誕生させるための技術の総称となる。このジェットインテリジェンスには、具体的には「トナー」、「トナー格納容器」、「トナー管理機能」が含まれている。

加えて「定着器の細かな温度管理・調整」といったプリントエンジンに関わる部分にも手が入れられており、 HP Ent Color M552dnには、随所に新しい技術が採用されているのである。

トナーの材質からトナーの容器まで大幅な見直し

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常温での保存性に優れつつも、一定の温度に達した時点できれいに溶解する新開発の「ColorSphere 3 トナー」を採用しており、それがそのまま印刷時の省電力化につながっている。
 まず、印刷の要となるトナー部分に関してだが、トナー素材の見直しによってトナーを刷新した。「ページ・マキシマイザー」というトナーをより多く格納するための新技術により、トナー容器にこれまで以上にトナーを格納することが できるようになっている。

 トナーは、レーザープリンターの要だ。新開発のトナーは「ColorSphere 3 トナー」と名付けられた。トナーは溶融温度が低いほど定着時の温度が低くできるが、低温過ぎると通常時にも溶けてしまう可能性があるため、あまり低い融点には設定できない。常温での保存性に優れつつも、一定の温度に達した時点できれいに溶けてくれる必要がある。

 ColorSphere 3 トナーは、その理想に近づけることに成功、従来のトナーより融点を下げることができた結果、トナーの溶解に必要な熱量を下げることにも成功、それがそのまま印刷時の省電力化に貢献している。

 これにより、スリープからの復帰(印刷可能になるまでの時間)も短縮されており、その結果、印刷にかかる時間的ロスも少なくなっている。さらに各種見直しにより、プリンター全体を、よりコンパクトにすることにも成功している。

大容量印刷を可能にした新型トナー容器

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内部構造を根本から見直したトナー容器。スタータートナーでモノクロなら6000枚、カラーは5000枚の印刷が可能
 トナーを入れる容器は、内部構造を根本から見直した。その結果、前述した「ページ・マキシマイザー」と合わせ、これまでより多くのトナーを格納することに成功、同社の従来モデル「M551dn」と比較して、印刷可能枚数が最大58%増加しているという。

 この恩恵は購入時に付属するスタータートナーから、受けることが可能になっており、スタータートナーでモノクロなら6000枚、カラーは5000枚の印刷が可能だ。こうしたスタータートナーでの大容量印刷は、競合モデルに見られない大きな魅力となっている。


インテリジェンスなトナー管理機能

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ユーザーの印刷傾向を蓄積し、その傾向より正確なトナー残量を推測し残量を監視するインテリジェンストナー管理機能を搭載。
 トナーの管理機能にも手が入れられている。たとえば「モノクロやグレースケール印刷が多い」あるいは「カラー印刷の機会が多い」といったユーザーの印刷傾向を蓄積し、その傾向から「このユーザーならあと何枚印刷できるだろう」といった、より正確なトナー残量を推測し残量を監視する。

 ユニークなのはトナーとプリンター本体を紐付けできること。現在利用中のトナーを別のプリンターで利用できないようロックをかけることが可能になっている。これにより、事業部単位、部署単位といった区分によるトナー管理が可能になる。

 また、リサイクルトナーや模造トナーといった非純正品の使用も検知する。これは非常に重要だ。メーカーとしては純正品利用を大前提に「印刷品質の保証」を行っている以上、非純正品が装着されたことが判別できなければ、印刷品質について厳密には保証することができないためだ。逆に言えば純正品を使用した状態での印刷品質のトラブルに関しては、HPが全面的にサポートしてくれるという解釈でいいだろう。

HPお馴染みのプリンタードライバーにビジネス向け機能を追加

 一度でもHPのプリンターを触ったことがある人なら、非常に馴染み深い感じがするのがプリンタードライバーだ。同社のOfficejetシリーズなどと、できる限りUIを統一しているのだ。このおかげで、HPのプリンターを使っているユーザー、過去に使ったことのあるユーザーであれば、悩むことなく各種設定ができるようになっている。最初の「印刷機能のショートカット」タブをのぞけば機能ごとにタブ分けされており、そのタブごとでできることが決まっているため、一度覚えてしまえば特に問題はないだろう。

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UIが統一されているため、なじみ深い人にとってはさらに使いやすい

ありとあらゆる操作が可能なWebメニュー

 プリンターのメンテナンス時に状態を把握するときに便利なのがプリンターに内蔵されたHTMLメニューであるWebメニューだ。HP Ent Color M552dnはプリントサーバ機能(Enbeded Web Server)を内蔵しており、当然Webブラウザー経由でプリンターのこのメニューにアクセスできるようになっている。このWebメニューは、プリンターの全機能にアクセス可能で、状態を確認する、設定を変更するといったことが可能になっている。しかも、リモートでプリンター本体側の操作パネルの操作まで可能になっており、非常に便利な機能と言えるだろう。

 またセキュリティにも配慮されており、外部からのアタックなどにも対応できる機能を搭載するなど、ビジネスで安全に利用するための機能も、しっかり押さえている。また、ファームウェアのアップデート機能により、最新のセキュリティ対応へとアップデートが可能になっているのもうれしい。そうした設定変更などもWebメニューから行える。

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Webブラウザー経由でプリンターのこのメニューにアクセスできるEnbeded Web Server


【次ページ】ビジネスに最適なカラーレーザープリンターはどれだ?

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