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  • 2024/08/07 掲載

AWSが明かす「生成AI導入」リアルな課題 世界的企業の顧客たちに「最も聞かれる質問」

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業界を問わず多くの企業が生成AIのビジネス活用に着手している。クラウドサービス世界最大手AWSのストラテジスト 兼 エバンジェリストが、生成AI活用における課題とその解決策を提示。また、現在の「生成AIブーム」が、四半世紀前のドットコムバブル(ITバブル)と同じ末路をたどらないために必要なものとは何かについても言及した。
執筆:米国在住ジャーナリスト 土方 細秩子

米国在住ジャーナリスト 土方 細秩子

米国在住のジャーナリスト。同志社大学卒、ボストン大学コミュニケーション学科修士課程修了。テレビ番組制作を経て1990年代からさまざまな雑誌に寄稿。得意分野は自動車関連だが、米国の社会、経済、政治、文化、スポーツ芸能など幅広くカバー。フランス在住経験があり、欧州の社会、生活にも明るい。カーマニアで、大型バイクの免許も保有。愛車は1973年モデルのBMW2002。

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クラウドプロバイダー別の世界市場シェア推移(2023年末時点)。アマゾンのAWSはトップを走る
(データ出典:Synergy Research Group

クラウド世界トップシェアのAWSが語る生成AI「4つの価値」

1ページ目を1分でまとめた動画
 AWSは世界のクラウドサービス提供でシェア1位を誇る巨大プラットフォームだ。

 クラウドサービスはアマゾン(AWS)、マイクロソフト(Azure)、グーグル(GCP)の大手3社だけで全体の67%を占め(2023年末時点)、寡占状態とも言える。

 AWSの企業向けストラテジストであるシャー・ジャン(Xia Zhang)氏は、アジア最大のIT見本市「COMPUTEX TAIPEI」で「ビジネスイノベーションのための生成AI」と題し、今後生成AIがいかに産業を変革させていくかについて語った。

 ジャン氏は、生成AIがもたらすビジネスバリューとして以下の4点を指摘する。

画像
生成AIがもたらすビジネス価値
(出典:ジャン氏の講演を基に作成)

 このようなメリットが考えられる反面、生成AIアプリケーションの構築にはさまざまな課題もある。

生成AI構築、最初の課題「基盤モデル」選びで注意すべき6点

 まず考えるべきは、基盤モデル(FM:Foundation Model)だ。

 GPTが代表例である基盤モデルとは、大量のデータを用いてトレーニングされたAI・機械学習モデルのこと。このトレーニングは、一般的に正解ラベルのないデータを使用した自己教師あり学習で行われる。その後、基盤モデルは、幅広い下流タスクに適応できるように再トレーニングされる。

 この基盤モデルの選び方が、生成AIアプリケーションの構築にあたってまず重要な分かれ道となる。ジャン氏は、基盤モデル選びについて気をつけるべき点として以下の6つを挙げる。

  1. 複数の基盤モデルにアクセスし、より新しいバージョンの模索が必要
  2. 基盤モデルのカスタマイズはそれほど簡単ではない
  3. データのプライバシーとセキュリティの保証
  4. タスクを遂行するための基盤モデルを獲得すること
  5. データソースあるいは企業ドキュメントとの連携
  6. インフラ管理は困難を伴う
【次ページ】AWSが世界の顧客たちに「最も聞かれた質問」見つけた「3つの答え」
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