- 2025/12/09 掲載
ベゾス氏「1兆円スタートアップ」の正体、電撃復帰で狙うのは宇宙で働くAIロボット
バークリー音大提携校で2年間ジャズ/音楽理論を学ぶ。その後、通訳・翻訳者を経て24歳で大学入学。学部では国際関係、修士では英大学院で経済・政治・哲学を専攻。国内コンサルティング会社、シンガポールの日系通信社を経てLivit参画。興味分野は、メディアテクノロジーの進化と社会変化。2014〜15年頃テックメディアの立ち上げにあたり、ドローンの可能性を模索。ドローンレース・ドバイ世界大会に選手として出場。現在、音楽制作ソフト、3Dソフト、ゲームエンジンを活用した「リアルタイム・プロダクション」の実験的取り組みでVRコンテンツを制作、英語圏の視聴者向けに配信。YouTubeではVR動画単体で再生150万回以上を達成。最近購入したSony a7s3を活用した映像制作も実施中。
http://livit.media/
4年ぶりCEO復帰──9,700億円という「けた違い」の覚悟
資産37兆円の大富豪が、現場復帰を決めた。アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が、2021年7月にCEOを退任して以来、初めて正式な経営職に就く。新会社「Project Prometheus」の共同CEOとして、自ら指揮をとる立場に戻ってきたのだ。ベゾス氏といえば、退任後は華やかなプライベートに注目が集まっていた。今年はベネチアで豪華な結婚式を挙げ、宇宙事業Blue Originには創業者として関わってきたものの、あくまで経営の外側にいた。それが一転、再び最前線に立つことになる。
Project Prometheusは創業時点で62億ドル、日本円にして約9,700億円という破格の資金を確保した。スタートアップとしては史上最大級の規模だ。比較対象として、今年注目を集めたAI企業を見てみよう。元OpenAI幹部ミラ・ムラティ氏が創業したThinking Machines Labは20億ドルを調達したが、Project Prometheusはその3倍を超える。
この資金の一部はベゾス氏自身が拠出している。ベゾス氏の投資部門「Bezos Expeditions」は2000年代半ば以降、少なくとも115件のファンディングに参加してきた実績を持つ。だが今回は投資家としてではなく、経営者として自ら乗り込む覚悟を見せた。
すでに約100人の従業員を確保し、その多くがOpenAI、グーグル・ディープマインド、メタといったトップ企業出身の研究者たちだという。売上も製品もない段階で、これだけの資金と人材を結集させる。ベゾス氏の並々ならぬ決意を物語る。 【次ページ】ChatGPTとは違う「物理世界のAI」、自動車など3分野に特化
航空・宇宙・軍事ビジネスのおすすめコンテンツ
航空・宇宙・軍事ビジネスの関連コンテンツ
PR
PR
PR