- 2026/02/03 掲載
パナやシャープも震える…ダイソンと「掃除機王者」争うシャークが大逆転した“真因”
新連載:家電で読むメーカー戦略図鑑
一般財団法人家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout 家電ガイド。日経BP社「日経ネットナビ」「日経ネットブレーン」「デジタルARENA」「日経トレンディネット」などを経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの構成などにも携わっている。
「米国シェア1位」を引っ提げて参入も「売れなかった」過去
国内のコードレススティック掃除機市場において、シャークニンジャがここ数年で一気に存在感を増している。ダイソンに加えてパナソニックやシャープ、日立グローバルライフソリューションズなど国内外の大手メーカーがしのぎを削る厳しい市場環境で、ダイソンと熾烈なシェア1位争いを繰り広げているのだ。シャークニンジャが「ダイソンを抑えて米国市場シェア1位」の肩書を引っ提げて日本法人を設立し、コードレススティック掃除機「EVOFLEX」で日本市場に本格参入したのは2018年のことだった。国内大手メーカーはもちろんのこと、1998年に本格参入したダイソンと比べてもかなり後発だ。
初号機のEVOFLEXは米国市場向けモデルをベースに小型化したスティック掃除機だったが、「これでは日本市場でシェアを取るのは難しい」というのが筆者の第一印象だった。ボタン1つでパイプが曲がる設計やコンパクトにたためるスタイルはユニークではあったものの、約3.5kgという重さは日本の消費者に受け入れられないだろうと考えたのだ。
実際に「あまり売れませんでした」とシャークニンジャ プロダクトマーケティング ディレクターの長瀬陽子氏は語る。
「日本の市場は軽い掃除機が多いことを踏まえて、米国で出していたモデルを2/3くらいに小さくして市場に投入したのですが、重さが1つネックになって期待したほど売れませんでした」(長瀬氏)
では、なぜ“売れなかった”はずの後発メーカーが、ブランド力で勝るダイソンと肩を並べるまでに化けたのか。その逆転の核心は、「EVOPOWER」の物語にある。 【次ページ】シャークニンジャの快進撃が始まった“必然”
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