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- 2026/02/10 掲載
なぜ3年で?トヨタ佐藤恒治社長が経営交代を急いだ理由
経営のフォーメーションチェンジ、トヨタ単体の収益力を強化する役割を分担
トヨタ佐藤恒治社長が電撃退任、後任は現CFO近健太氏
トヨタ自動車は2026年2月6日、佐藤恒治社長が4月1日付で代表取締役副会長に退き、後任に近健太執行役員が昇格する人事を発表した。就任からわずか3年での交代劇となるが、佐藤氏はこれを「経営チームのフォーメーションチェンジ」と定義した。激化する国際競争と産業構造の変化に対応するため、業界全体の連携を主導する役割と、トヨタ単体の収益力を強化する役割を分担する狙いがある。
今回の人事の核心は、自動車産業が直面する複合的な危機に対し、経営資源を「産業全体の競争力強化」と「個社の収益基盤の盤石化」の二方面へ最適配分することにある。佐藤氏は4月1日付で新設される「チーフ・インダストリアル・オフィサー(CIO)」を兼務し、日本自動車工業会(自工会)会長や経団連副会長としての公職に軸足を移す。
会見で佐藤氏は、自工会活動とトヨタの執行責任者の両立について「両方フルスイングでやれるだろうかと自問自答していた」と明かし、産業の未来のために経営陣の役割分担を変える決断に至ったと説明した。
佐藤氏自身、「社長をもう少し続けたい気持ちもあった」と葛藤を吐露しつつも、個人的な感情よりもチームとしての最適解を優先した結果である」と報道陣に語った。
一方、新社長に就任する近健太氏は、長らく最高財務責任者(CFO)としてトヨタの屋台骨を支えてきた人物である。近氏の登用は、トヨタが直面する厳しいマクロ経済環境への対応が急務であることを示唆している。
なぜ3年で?背景にEVやSDVなど自動車市場の競争環境激変
米国の関税政策によるコスト増大や、中国市場におけるBYDなどの現地メーカーの台頭により、トヨタの収益環境は予断を許さない状況にあるとされる。「業界のスピードは生ぬるくない」と佐藤氏は危機感を露わにした。特に中国市場では、現地メーカーが垂直統合モデルでコスト競争力を高めており、トヨタは「稼ぐ力」の再構築を迫られている。近氏は会見で「過去の方程式に沿った考え方をしてしまう」と自社の課題を指摘しており、CFOとしての経験を活かして損益分岐台数の改善や収益構造の改革をリードすることが期待される。
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