ここまで違う、リモートワーカーとオフィス勤務者のセキュリティ意識
コロナ禍を機にリモートワークを導入する企業が増えたが、実際には緊急措置として急きょ開始した企業も多く、セキュリティに対しては不安を感じながら仕事をしている従業員もいるようだ。
リモートワーカーとオフィス勤務者のセキュリティに対する意識調査を紹介しよう。この調査は、2021年に日本を含む9カ国、800人ずつ合計7200人を対象にして実施された。以下の数字は、それぞれの項目に対して「はい」と回答した割合を示す。
実際には何も問題がない場合でも、オンライン上のセキュリティやプライバシーに関して不安を感じる
・リモートワーカー:67%
・オフィス勤務者 :58%
インターネットがより危険な場所になってきていると感じ、インターネット利用における習慣を変えた
・リモートワーカー:65%
・オフィス勤務者 :54%
最近数カ月でデータのプライバシーに関する懸念が高まり、インターネット利用における習慣を変えた
・リモートワーカー:63%
・オフィス勤務者 :48%
いずれもリモートワーカーのほうが10~15パーセントポイント程度高い結果となっている。さらに、「セキュリティ上のリスクを考えると、公共のWi-Fiに接続することにより強い抵抗を感じるようになった」「ネット接続している自分のデバイスが、ウイルスやマルウェアに感染したり、ハッキングされていたりしないか不安である」という質問に対しても、リモートワーカーのほうがオフィス勤務者より高いパーセンテージで「はい」と回答している。
リモートワーカーのセキュリティ意識は確実に高まってはいるものの、行動が伴うかというとまた別問題となってくる。次に、大手企業4社に協力してもらったフィッシングメールに対する従業員の行動の結果を見てみよう。
この記事の続き >>
・4種のフィッシングメールで比較。どの企業でもクリック率が高かったのは、あの部門を装ったメール
・部門別のクリック率からわかる、リスクの高さ
・「人が最大の脆弱性」、被害を受けない組織はどう作る?