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顧客を逃す「つながらない電話」…プロCIO 長谷川秀樹が語る「AI顧客対応」の新常識
人手不足と人件費の上昇、そしてチャネルの多様化。顧客対応の現場は、いくつもの課題を同時に抱えている。とりわけ電話対応は、営業時間の制約や受電率の限界といった構造的な問題を抱え続けてきた。だが、AIの進化はこの前提を大きく変えつつある。プロフェッショナルCIOとして東急ハンズ、メルカリ、コープさっぽろなど数々の企業でDXをけん引してきたロケスタ 代表取締役社長 CEOの長谷川秀樹氏に、顧客接点の現場に何が起きているのかを聞いた。コープさっぽろが採った「アナログを残す」方針の深い背景
「IT系の企業だと若い人が多いので『スマホでいいよね』となりがちです。しかし、たとえばコープさっぽろではお客さまの半数が60歳以上で、今でも4割ほどはマークシートで注文されています。60歳以上の方にとっては、それで問題ないし、それが便利というのが現実なんです」(長谷川氏)
そこで長谷川氏が採ったのが、「アナログを残してデジタルを追加する」という方針だった。
「実は、私の父も、私が便利だろうと思ってiPhoneに変えたところ、電話をしなくなってしまったんです。理由を聞いたら、指がうまく反応しないからと話していました。提供側が合理的だと思う方法が、顧客にとって最適とは限らないのです」(長谷川氏)
一方で、アナログな電話対応には、構造的な限界もある。コープさっぽろでは、電話注文を従業員が受け付けているが、すべての着信に応じることは難しく、受電率は7割程度。また、受付時間が限られているため、営業時間外の注文には対応できない。人手不足と人件費上昇が続くなか、人員増強での解決は現実的ではないからこそ、長谷川氏はAIによる顧客対応に期待を寄せる。
「AIなら24時間365日対応できるので、大幅な受電率向上が期待できます。しかも今のAIはなめらかに会話ができ、定型的な問い合わせへの対応など、内容によっては人と比べても遜色のない水準まで来ています」(長谷川氏)
デジタル化とは既存チャネルを捨てることではない。顧客にとって最適な接点を広げる手段だ。そしてAIの飛躍的な進化により、その顧客接点は今、かつてない次元へと引き上げられようとしている。
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・顧客の不満は企業に届かない…“知らぬ間”に売上が減る「本当の理由」
・「チャネルごとにAI導入」が、顧客体験も投資対効果も改善しにくいワケ
・導入コスト1/5・運用コスト3割減、「AIコンタクトセンター」の具体策
・「人間がAIを使う」では不十分、長谷川氏が語る“AIが判断する”組織への転換
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