- 会員限定
- 2025/05/16 掲載
製造業の生成AI活用「ここまで遅い」理由をガートナー解説、活用成功「4つの要点」も
製造業がAI活用で「出遅れ」すぎている理由
OpenAIがChatGPTを大々的にリリースしたのは、2022年11月のこと。そこからの約3年が経過した現在、ビジネスにおける生成AIの存在感は高まるばかりだ。そうした中、製造業においては生成AIはどのように受け止められているのだろうか。
同業界からの生成AIに対する評価について、必ずしも高くないと指摘するのは、ガートナー シニア ディレクター, アナリストの鹿内健太郎氏だ。

シニア ディレクター, アナリスト
鹿内 健太郎氏
「7~8割くらいの企業が、あまり良く思っていないか、PoC(実証実験)段階にあります。PoCを実施中で実務に使っていない企業が4割程度、すでに実務での本格活用へ向けてユースケースを広げている企業は1割程度にとどまっています」(鹿内氏)
鹿内氏によると、この状況の背景には、いくつかの障壁が存在するという。最も顕著なのはデータ品質の問題で、これはガートナーの調査で7割近くの企業が「導入が進まない理由」として挙げている問題でもある。また、データがそもそも存在しないケースも多く、またあってもクレンジングされていない、構造化やタグ付けなど整理がされていないケースが多く見られる。
このほか、半数の企業においては導入・運用コストの高さも障壁となっている。さらに興味深いのは、45%の企業が『ユースケースの特定』に難しさを感じている点だ。
ではこうした現状の中、製造業において生成AI活用が進みつつある分野はどこになるのだろうか。 【次ページ】組織変革に必要な「3つのステップ」
関連コンテンツ
関連コンテンツ
PR
PR
PR