- 2026/04/24 掲載
TSMCが次世代半導体製造でASMLの最新露光装置を見送りへ
既存のEUV装置で、コストを抑えA13やA12など新製造ノードを量産
同社が新たに発表したプロセス技術のうち、2029年の量産開始を予定する「A13」は、AI向けチップなどで採用される公算が大きい。さらに同じく2029年に量産予定の「A12」や、2028年に生産を開始する予定の「N2U」もラインアップに加えられた。N2Uはスマートフォンやノートパソコン、AI分野においてコストパフォーマンスに優れた選択肢として位置付けられている。TSMCの担当者は、既存のEUV技術を活用した微細化ロードマップの実現について、自社の研究開発力の成果であり競争上の強みであると説明した。
半導体業界における2ナノメートル未満のプロセスノードへの移行において、ファウンドリ各社の戦略は大きく分かれている。競合する米インテルは、ASMLの高NA EUV装置を早期に導入し、自社の次世代プロセスに適用して技術的な優位性の確保を目指している。高NA EUV装置は、光の屈折率を高めることで従来の装置よりも微細な回路を一度の露光で描画できる特長を持つ。これにより製造工程を簡略化できる反面、初期の導入コストが膨大になるという課題がある。
TSMCは高NA EUVの導入費用と技術的ハードルを考慮し、既存設備の延命と性能向上を両立させる道を選択した。この判断は、AIブームにより急増する高性能チップの需要に対し、安定した生産体制と適切な価格で供給を続けるための現実的なアプローチだ。結果として、最先端のチップを必要とする設計企業に対し、製造コストの高騰を転嫁するリスクを抑える効果をもたらす。
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