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  • 2013/11/21 掲載

国際訴訟リスクから日本企業を守る“攻め”のメールアーカイブとは?

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アップルとサムスンが国をまたいだ訴訟合戦を繰り広げたことで、一気に注目を集めているのが国際訴訟に関するリスクだ。とはいえ、訴訟大国と呼ばれる米国でも、アップルとサムスンのようにお互いの機密情報まで明かしてまで徹底的に争うケースはまれ。エアーの常務取締役 プロダクト事業部長 森 剛 氏は「いかにして有利な和解に持ち込むのかがポイント」と説明する。こうした中で電子証拠はますます重視されており、特にメールのアーカイブは「訴訟戦略」の中核を担うソリューションとなっている。

国際訴訟リスクから企業を守るメールアーカイブ

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エアー
常務取締役
プロダクト事業部長
森 剛 氏
 メールのセキュリティ製品には、ここ10年でいくつかの変遷があった。以前は、個人情報保護法への対応や誤送信対策のため、フィルタリングやメールアーカイブ製品が登場した。もう1つは、J-SOXへの対応をはじめとする監査対応だ。そして最近、新しい動きが加わりつつある。それが、国際訴訟リスクへの対応、米国でいえばeディスカバリ(電子情報開示)への対応だ。

 eディスカバリとは、米国の民事訴訟における制度で、訴訟相手から請求があり、裁判所からの開示命令が発せられると、電子証拠を開示しなければならない制度のことだ。米国でビジネスを展開している企業は、その規模に関わらず、自社に対する訴訟が起きたとき、確実にeディスカバリへの対応が必要となる。もしも適切に対応できなければ、裁判が不利になり、膨大な賠償金を支払うことにもなりかねない。

 また、国ごとに異なる法令に対応することもグローバル企業では大きな課題になっている。昨今、日本企業が米国で反トラスト法に抵触し、莫大な罰金を払わされるケースが相次いでいる。2012年の日本企業への罰金額は8億ドル(800億円)を超えると言われており、ここ数年で10人以上の日本人の役員が米国で服役するという事態にも陥っている。国際カルテルの問題は、米国に限らず、欧州やアジア各国でも調査が行われており、今後これらの国々でも摘発されることがありうる。

 こうした流れの中で、電子証拠としてのメールの重要性はますます増している。エアーの森剛氏は次にように説明する。

「メールは電子証拠の中でも非常に重要な役割を担っています。そのため、従来はメールアーカイブといえば、“とりあえずとっておく”という守りの姿勢で導入する企業も少なくありませんでしたが、今は訴訟リスクや従業員のコンプライアンスなどに対して積極的に手を打っていくことのできる“攻めのメールアーカイブ”が求められています」(森氏)

 森氏によれば、攻めのメールアーカイブ活用には大きく2つのポイントがあるという。それが有事の対応と平時の備えだ。

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