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  • 2021/08/27 掲載

自社に最適なストレージはどれ? 5年後を見据えたデータ基盤に求められる条件とは

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DX(デジタルトランスフォーメーション)の要はデータ活用にある。バックアップ用途からハイブリッドクラウド、コンテナ活用など、テクノロジーの変遷とともに、それらのデータを管理・格納するストレージ技術も最適化する必要がある。しかしながら、ストレージ製品には多様な選択肢があり、自社にとって最適な製品を選ぶことは簡単ではない。今回は、オブジェクトストレージに焦点を当て、将来を見据えたデータ管理・格納基盤の構築方法を考えてみる。

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企業にとって大きな選択となるストレージ基盤。先を見据え、賢く選びたい
(Photo/Getty Images)

多様化するIT環境に追随する「オンプレ型オブジェクトストレージ」

 ビジネスの価値を高めるため、データの活用が進展している。特に、動画や画像、デバイスの操作ログ、IoT機器のログなど、構造化されていない大容量データの分析が活発化している。そこで求められるのが、より効率的なデータ保管・管理の方法だ。

 従来のファイルストレージは、階層化されたフォルダにデータを格納・管理するが、オブジェクトストレージは階層構造を持たず、データをオブジェクト単位で保管し、個別識別子のオブジェクトIDによって出し入れできる。HTTPプロトコルを介したREST(Representational State Transfer)APIコマンドで操作できるため、場所を意識せずにさまざまな場所にあるアプリケーションから利用できる特徴を持つ。

 現在、組織のIT資産はオンプレミスだけでなく、プライベートまたはパブリッククラウドと連携したハイブリッド環境で使われることが多い。これに加えてマイクロサービスの活用など、クラウドネイティブなアプリケーションが活用されるため、オブジェクトストレージも盛んに活用されている。

 ところが、肥大化するデータを扱うオブジェクトストレージをパブリッククラウドで利用する場合、使い方によっては予期せぬ利用料が発生したり、あまりにも大容量だと移動が困難になったりするリスクがある。そこで注目を集めているのが、クラウド連携が可能なオンプレミス設置型のオブジェクトストレージだ。そのメリットや活用事例を紹介しよう。

この記事の続き >>
・必要なのは「従来の置き換え」ではない。次世代のデータストレージに求められる条件
・クラウド・仮想化・コンテナ、どの環境でも重要性を増すストレージ選び
・ランサムウェア攻撃に対抗する堅牢なバックアップシステム

次世代のデータストレージに求められる条件とは

 「CLOUDIAN HYPERSTORE」(以下、HYPERSTORE)は、クラウディアンが提供するプライベートクラウド向けのオブジェクトストレージソリューションだ。大容量データ管理ニーズの増加に伴い、すでに700社以上が採用している。

 「当社のお客さまのうち、最も多く管理されている企業は、73億5000万オブジェクトで、1クラスタのストレージ規模は10ペタバイトを超えています。このようにデータが大規模になると、従来のNAS(Network Attached Storage)では対応できません」と語るのは、同社シニアセールスエンジニアの野瀬 哲哉氏だ。

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クラウディアン
シニアセールスエンジニア
野瀬 哲哉氏

 野瀬氏は、大規模データを扱うこれからのデータストレージに求められる条件として、REST API対応やシンプルなHTTPS接続、数百万から数億ファイルの格納、柔軟性、堅牢性、経済性を挙げる。そして、これらを解決できるのがHYPERSTOREだとアピールする。

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スケールアウトアーキテクチャーを採用し、ノードを追加するだけで容量の拡張ができる

 HYPERSTOREが得意とするのは、各種ログや動画・画像ファイルの格納、クラウド型のファイル共有、そしてバックアップだ。一方で、データベースやVMwareで使うデータストア、REST APIなどに対応していないレガシーなアプリには向かない。このため、既存ストレージの置き換えではなく、モダンなIT基盤での採用に適している。

 野瀬氏は、「従来型のSAN(Storage Area Network)やNASに比べて容量単価が非常に低く、容量も柔軟に拡張できます。また、アクセスコントロールがしやすいため、ファイル共有にも向いています」と付け加える。

AWSやMicrosoft Azure、GCPなどマルチクラウドを統合した単一環境を構築可能

 HYPERSTOREは、Amazon S3 API互換性を備えている。AWSのオブジェクトストレージであるAmazon S3は便利であるが、大容量データを扱う場合は、転送料やアクセスに応じた課金が発生し、コストが予想以上にかかってしまう。HYPERSTOREでは、オンプレミスに設置しながらAmazon S3と同じAPIが活用できる。アプリケーションが利用するS3の参照先をHYPERSTOREに切り替えることで、従量課金を気にすることなくコストを平準化できるのだ。

 さらに、クラウドは共用サービスのため、パフォーマンスが一定しない場合がある。しかし、オンプレミス環境に設置するHYPERSTOREでは、パフォーマンスを一定に保つことが可能だ。また、AWSのインフラサービスをオンプレミスで実行できる「AWS Outposts」の認定も取得。大容量データを、データ生成元に近いオンプレミス側で安全に格納・処理できる。

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プライベートクラウドに設置し、組織のさまざまな環境と連携。パフォーマンスとセキュリティの最適化をもたらす

 HYPERSTOREは、AWSやMicrosoft Azure、GCPとシームレスに連携し、オンプレミス、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウド、またはマルチクラウドのストレージを統合できる。また、最近話題のコンテナ運用管理システム「Kubernetes」のコマンド操作にも対応している。そして、HYPERSTORE自体のコンテナ化も可能だ。

「HYPERSTOREはソフトウェアベースのストレージソリューションなので、お客さまのサーバーにインストールしてお使いいただくことはもちろん、それを進化させて、コンテナアプリケーションとして動かすこともできます。VMwareのKubernetesプラットフォームTanzuに対応しており、レッドハットが提供するOpenShiftにも近日対応予定です」(野瀬氏)

ランサムウェア攻撃に対抗する堅牢なバックアップシステムを構築

 ログや画像、クラウド連携以外にHYPERSTOREが得意とするのがバックアップで、ランサムウェア対応にも活用できる。ランサムウェアは組織のITリソースに侵入、感染させることでデータを暗号化し、その復号と引き換えに身代金を要求する攻撃に利用される。

「ランサムウェア対策としては、予備のデータから復旧できるよう、バックアップシステムの構築が重要です。しかし、最近はバックアップシステムも狙われ暗号化されてしまうケースが増えています。当社の製品では、完全に変更や削除ができない状態でバックアップが可能です。万が一ランサムウェアに感染しても、製品に格納したデータからリカバリーできるのです」(野瀬氏)

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攻撃者の影響を受けないバックアップ環境を構築できる

 野瀬氏はいくつかの事例を紹介した。1つ目は、スイスの金融機関PostFinanceによるビッグデータ分析プラットフォーム「Splunk」への活用だ。HYPERSTOREにデータを格納することで、Splunkをはじめとするアプリケーションの統合環境を構築。その結果、70%ものストレージコスト削減を実現した。

 2つ目の事例は、ランサムウェア被害からの復旧。あるサービスプロバイダーでは100台のクラウディアン製品によるノードで10ペタバイトのデータを保管・管理していた。サービスを利用する顧客がランサムウェア被害を受けたものの、全システムを48時間以内に復旧できたという。

 なお、HYPERSTOREは現在、無償トライアルを受け付け中だ。仮想基盤のVMware ESXで評価環境を30分程度で展開でき、自社の環境で利用できるかを評価可能だ。ストレージ基盤構築のアドバイスも受けられるので、インフラの抽象化が進む中、モダンで堅牢なIT基盤の構築を検討している企業にとっては大きな助けになるのではないだろうか。

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