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- 2026/01/14 掲載
SBI「第4のメガバンク構想」から筑邦銀行が離脱…残った地銀9行の選択は正しいのか?
連載:「地銀」ビジネス最前線(第7回)
株式会社マリブジャパン代表取締役。日本金融学会会員。三菱銀行、シティグループ証券、シティバンクで、主に銀行クレジットアナリスト、富裕層向け資産運用アドバイザーとして活躍。その後、独立。著書に『銀行ゼロ時代』(朝日新書)、『人生100 年時代の銀行シニアビジネス事例』(近代セールス社)、『なぜニセコだけが世界リゾートになったのか』(講談社+α新書)など。
SBI新生銀の公的資金完済で、攻めに出る「SBIHD」
SBIホールディングス(SBIHD)傘下のSBI新生銀行は、SBIHDが全額を負担する形で2025年7月末に公的資金の残額約2,300億円を完済した。SBIグループ入り時点(2021年12月)でも約3,500億円も残っていた公的資金をわずか3年半で完済したことになる。公的資金完済により、SBI新生銀行は経営の自由度が飛躍的に高まり、M&Aを含む成長投資などにより、積極的な成長戦略の推進が可能となった。
その勢いに乗り、わずか5カ月後の2025年12月にSBI新生銀行は、東京証券取引所プライム市場に株式を上場した。終値に基づく時価総額は1兆4,533億円となり、2023年のスタンダード市場での上場廃止から2年ぶりの再上場となった。
SBI新生銀行の再上場を契機に、SBIHDでは、SBI新生銀行を核に、SBIグループが一丸となって推進する「第4のメガバンク構想」を加速化し、地域金融機関とのアライアンス拡大を徹底推進するという。
「第4のメガバンク構想」とは、SBIグループが全国の地域金融機関と連携し、システムや業務プロセスの効率化を図るとともに、規模の経済性を追求することで、SBI新生銀行をコアとする「広域地域プラットフォーマー化」を目指すものだ。
SBIHDによる「第4のメガバンク構想」は、2019年9月の島根銀行との資本業務提携を皮切りに、福島銀行、清水銀行、東和銀行、じもとHD(きらやか銀行、仙台銀行)、筑波銀行、大光銀行などと続き、2025年8月には、東北銀行との資本業務提携が発表されている。
SBI新生銀加え…「第4のメガバンク構想」9行の総資産は?
「第4のメガバンク構想」9行の総資産は単純合算すると13.6兆円規模となり、SBI新生銀行を加えれば33.9兆円となる(2025年3月末)。地銀トップのふくおかFGの32.2兆円、横浜銀行を擁する横浜FGの24.7兆円を凌駕する規模になる。なお、3メガバンクに次ぐ規模となるりそなHDの総資産は77.3兆円である(図表1)。
提携地銀9行に対して、SBI新生銀行からは、金融商品販売、有価証券運用、協調融資、ファンド組成、ストラクチャードファイナンス、ノンバンク・リース、基幹システム共同利用、DX化支援、共同店舗、ネット支店、地域創生など、資本、ノウハウ、商品・サービス、ネットワークを提供。一方、提携地銀からは、資本、委託費、手数料、ネットワークなどを提供する(図表2)。
SBI新生銀行を核とする「広域地域プラットフォーマー」として地域金融機関を中心とする地域経済圏との協同関係を構築することで、「第4のメガバンク構想」参加の各地銀は、業績・株価向上、地域活性化、公的資金返済などにつなげようとしている。
5割削減?地銀のSBI「次世代バンキングシステム」採用の効果
「第4のメガバンク構想」において特に威力を発揮しそうなのが、システムの共同利用だ。SBIグループとフューチャーアーキテクト社が共同開発した地域金融機関向けのクラウドベースの勘定系システムは、アマゾンウェブサービス(AWS)上に構築したSBI金融クラウドを採用しており、コストインパクトの最適化や高い拡張性を実現している。
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