USBメモリを使っている時点でアウト?「侵入経路だらけ」と言える企業の“ずさんな運用”

「閉域だから安全」は通用しない。狙われる基幹系・OT系システム
ここ数年、サイバーセキュリティの脅威は急速に増大しており、特に狙われているのが、製造業の基幹系システムやOT(Operational Technology)系システムだ。トレンドマイクロ社が実施した「日米独3カ国のスマートファクトリーにおけるセキュリティ実態調査」によると、製造業の6割以上がスマートファクトリーのセキュリティインシデントを経験しており、そのうち7割以上が生産停止にまで至っているという。それでは、なぜ基幹系・OT系システムが狙われるのか。それは「易い・旨い・早い」がそろった攻撃先だからだ。基幹系・OT系システムは閉じたネットワーク上で稼働しているケースが多く、そのため「閉域は安全」という先入観から管理が甘くなり、OSやソフトのアップデートや、セキュリティパッチが非適用のままであるなど、かえって攻撃しやすい環境になっていることが多いのだ。しかも事業のコアとなるシステムであることから、攻撃者からすると高額な身代金を請求できる「旨味」もある。
さらに、手っ取り早い攻撃手段がいくつも存在していることも関係している。特に多いのがUSBメモリなどの可搬媒体を使った攻撃だ。誰もが気軽に使っていて、マルウェアや不正なプログラムを仕込んでも気づかれにくい。しかもPCなどの端末に挿して使われるため、そのシステムがいくら厳重にインターネットから隔離されていてもダイレクトに侵入ができてしまうのだ。
USBメモリの使用がリスクになり得ることは認識しつつも、業務情の都合で使用をやめられなかったり、別のファイル受け渡し方法が不便だったりと、そのまま放置されるケースは少なくない。ここからは、USBメモリをはじめとした可搬媒体がどのようにセキュリティリスクを高め、攻撃を内部に引き込んでしまうのか、その詳細を明らかにした上で、解決策を解説する。
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