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  • 2023/02/10 掲載

サイバー攻撃を支える「闇のエコシステム」…それでも負けない鉄壁防御の3ステップ

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企業にとって情報漏えいは、ビジネス機会損失や賠償責任につながるだけでなく、企業のブランド価値自体を失いかねない大きなリスクだ。だがサイバー攻撃は後を絶たず、その手法は年々巧妙さを極めるばかり。そうした攻撃の多くはOSやソフトウェアの脆弱性を狙っており、脆弱性対策を徹底することで被害を未然に防げるケースが多い。そこで本稿では、情報漏えい対策の基本とも言うべき脆弱性対策を進めるステップや手段について解説する。

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情報漏えい対策の基本中の基本「脆弱性対策」をいかに進めるべきか
(Photo/Getty Images)

脆弱性対策が現代のセキュリティ対策の“要”のワケ

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が発表している「情報セキュリティ10大脅威」(2022年版)を見てみると、1位の「ランサムウェアによる被害」をはじめ上位3つとも、発生要因が「OS・ソフトウェアの脆弱性」である。このことから、脆弱性対策が現代の情報セキュリティの要であることが分かる。

 だが厄介なことに、いくら完璧なセキュリティ強度を誇ったシステムをリリースしても、時間を経るにつれて次々と脆弱性が発見される。IPAによると、1日50件以上のペースで新たな脆弱性が発見され、2022年9月末時点では脆弱性対策情報の登録件数が14万8266件にも上るという

 攻撃者側はこうした数多ある脆弱性を利用して不正アクセスを行い、個人情報や企業の機密情報などを窃取するだけでなく、遠隔からの操作や任意のコード実行までも可能にしてしまう。その背景には、攻撃者を情報共有や技術的サポートで支援する「闇のエコシステム」の存在があると言われている。

 こうした状況下で、常に最新の脆弱性対策を実行し、堅牢なセキュリティを維持する必要がある。そのためには、企業や組織全体での積極的な「脆弱性対策」が不可欠だ。次章からは、その基本となる考え方や具体的な取り組みについて見ていく。

この記事の続き >>
・脆弱性対策の「3ステップ」、基本ではまる「落とし穴」
・脆弱性対策の効果を爆上げする「脆弱性管理」とは
・脆弱性対策だけで“本当に”サイバー攻撃を防げるのか?

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