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  • 2012/05/09 掲載

【IHI回転機械事例】4社統合ERP導入プロジェクトを成功に導いた3+1の理由

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IHI回転機械は、総合重機大手IHIの回転機事業にかかわる4つの子会社が統合して生まれた企業だ。統合直後は、それぞれの基幹システムを連携させて使用せざるをえず、処理が複雑で集計にも時間がかかっていた。そのため、経営側から基幹システムの早急な統合が求められていたが、もともと異なる企業の社員がそれぞれまったく異なる基幹システムを利用していただけに、ERP導入プロジェクトは困難を極めた。2年近くにおよぶプロジェクトを導いたIHI回転機械 企画財務部情報システムグループ 部長 岡﨑栄一 氏が語った。

統合直後から基幹システムの1本化が急務に
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IHI回転機械
企画財務部情報システムグループ
部長
岡﨑栄一 氏
 IHI回転機械(ICM)は、2007年から2010年にかけて、総合重機大手IHIの回転機事業に関わる4つの子会社が統合されて誕生した。現在は、主に汎用コンプレッサを製造する回転機械事業部、工場を持たないでエンジニアリング業務を担当する汎用機器事業部、主に大型コンプレッサのメンテナンスを行う大型回転機事業部、サトウキビをくだく「シュガーミル」と呼ばれる機械などを製造する歯車事業部の4つに分かれて事業を展開し、横串で営業統括部が事業所・営業所をまとめている。

 各事業部はもともと性格の異なる別々の会社だったため、そのシステム統合には大きな壁がいくつも立ちはだかった。システム統合で主導的な役割を担ったIHI回転機械の企画財務部情報システムグループ 部長 岡﨑栄一 氏は次のように説明する。

「回転機械事業部と歯車事業部は製造が中心、営業統括部は営業を行い、大型回転機事業部はメンテナンスを行うといった具合に、その業務内容も大きく分かれていました。そのため、統合後にどこかの会社の基幹システムに名寄せするといったことができませんでした。そこで、製造・販売・メンテナンスを垂直統合する新しいシステムの構築が必要になったのです」

 また、各事業部が別会社であったときは、お互いに社外の注文側であったり供給側であったりしたため、新しいシステムではそうした取引を社内取引に変更する必要もあった。

「同じラインでも集計先が異なっていたり、同じ部品でも管理番号が異なっていたり、各事業部がそれぞれ発注のシステムを持っていたりと、似たような業務であっても大きく異なる仕組みを採用していました。そのため、流れが複雑で、集計に時間がかかり、集計結果を分析するのも大変でした。そのため、経営側からも基幹システムの1本化を強く要請されていたのです」

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基幹システム統合と同時に、社員間の意識統合も目指す

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