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元インターポール中谷昇氏が警鐘「情報は“流出”していない、”盗まれている”のだ」
「サイバー攻撃の脅威」といっても、その脅威を直接体験する人は決して多くはない。しかし、日々その脅威、そしてサイバー犯罪者と対峙し続けたのが中谷 昇氏だ。警察庁時代は情報技術犯罪を担当し、インターポールでは、2016年2月に起きたバングラデシュ中央銀行のサイバー攻撃の捜査にも携わった。現在は、ヤフーの執行役員としてサイバーセキュリティを担当する中谷氏に、デジタル社会におけるサイバー脅威と犯罪の最新動向、セキュリティ対策を聞いた。データ経済の発展がもたらした「データを巡る争い」
現在のデジタル社会において、サイバーセキュリティのカギを握るのが「データ経済」だ。いまやデータは、個人の生活から企業の経済活動、国の成長にまで関わっている。それは、GAFAと呼ばれる巨大IT企業たち(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)の隆盛を見れば明らかだろう。データ経済は、データを巡る争いを引き起こす。争いには公正なものと不公正なものがあるが、サイバー攻撃はもちろん後者だ。そこで狙われるのは、個人のプライバシーや企業の機密情報、国家の安全保障に関わるデータである。元インターポール、現ヤフー サイバーセキュリティ担当の中谷昇氏は、現在のサイバー攻撃の特徴と攻撃者の種類を、次のように説明する。
中谷 昇氏
「現在のサイバー攻撃の特徴は3つあります。1つは攻撃が高度化していること。2つ目は被害が急速に拡大すること。そして3つ目は発見が困難であることです。
攻撃者の主体は大きく5つです。金目当てのオンライン犯罪者、政治的主張を目的とするハクティビスト、テロリスト、悪意を持った内部関係者、そして国家です。
どれに狙われるかによって対応は変わります。たとえば、国家主体の攻撃に個人や企業で対応することは不可能です。警察などを通じて、国と協力しながら対応する必要があります」(中谷氏)
ただし、すべてのサイバー犯罪には共通点があると中谷氏はいう。それはデータが“盗まれている”ということだ。ところが、日本のメディアの論調は異なるとも指摘する。
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