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  • 2019/11/14 掲載

顧客の期待値は高まるばかり…スタバやアマゾンに負けない「体験」を提供するには?

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デジタル技術の進展によって、顧客はデジタル、リアル双方のチャネルを横断しながら購買やサービス利用を進めている。企業は顧客とのあらゆる接点で最適化された顧客体験(カスタマーエクスペリエンス:CX)を提供しなければならないが、ブランドに対する「期待値」がますます高まる中で、顧客体験基盤としてのCRMに求められる条件も変わってきている。顧客サービスにおける現状と、未来の姿について最新動向をお伝えする。

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厳しい目を持った現代の顧客は、どうすれば「素晴らしい!」と評価してくれるのだろうか
(Photo/Getty Images)

スタバ、アマゾン、ネトフリ…顧客が求める期待値は高まるばかり

 デジタル技術、特にモバイルやクラウド技術の進展によって、顧客の購買行動はデジタルへと移行している。それに伴い、ブランドに対する顧客の期待値も、ここ数年で大きく変化している。

 たとえば、日本ではコーヒーショップでコーヒーを買う際、列に並ぶのは当たり前かもしれない。一方、スターバックスではコーヒーの注文・購入(決済)が可能なモバイルアプリを提供している。これによって顧客は、好きなときにコーヒーを注文し、店舗で並ばずに商品を受け取ることができる。

 またECにおいては、1996年当時は配送に2週間を要していたが、しかし現在、アマゾンで商品を注文するとわずか2日で配送され、世界中の主要都市では同日配送も可能になっている。

 メディアの消費スタイルも変わった。たとえば動画配信サービスのNetflixを利用すれば、インターネットに接続できる環境であれば、人気番組をどこでも好きな場所でリアルタイムに視聴することが可能だ。

 顧客がブランドのサービスに求める期待値は高まるばかりだ。こうした傾向は、デジタルに慣れた若者世代が消費の中心になるにつれ、ますます顕著になっていくだろう。すなわち、ブランドはより顧客を知り、すべてのチャネルにおいて個人に最適化(パーソナライズ)された体験を提供しなければならない。

「点から線へのコミュニケーションへ」そのとき、CRMは?

 翻って、企業の顧客管理基盤に目を向けると、これまで、マーケティングやセールス、コンタクトセンターにおいて、システムはサイロ化し、それぞれのデータベースに顧客情報が格納されてきた。コミュニケーションは縦割りの組織ごとに分断され、顧客に対して「点」で行われていたといえよう。

この記事の続き >>
・顧客が真に求めているコミュニケーションの形とは?
・顧客とのソーシャルメッセージをどうデザインするのか
・コンタクトセンターはデジタルシフトの担い手

 顧客はブランドに対して単一の体験(エクスペリエンス)を求めている。これからは、どこの部署であれ、ブランドが顧客とどんな会話をし、顧客はどんな購買記録があり、どんなEメールを読んだのか、統合管理されなければならない。つまり、「点」から「線」のコミュニケーションが求められているのだ。

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顧客に関するデータは統合管理されなければならない

 そうした「点」から「線」へのコミュニケーションを実現してCXを高める文脈では、既存の「点」を意識したCRMではやや不十分かもしれない。そこで検討したいのが、クラウド型カスタマーサービスプラットフォームを提供するZendeskである。

 同社でプロダクト責任者(President of Products)を務めるエイドリアン・マクダーモット(Adrian McDermott)氏は、「複数の顧客接点をより早く簡単につなげるため、2018年、我々は新たなプラットフォームを立ち上げました」と述べた上で、次世代CRMプラットフォーム「Zendesk Sunshine」を紹介した。

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Zendesk プロダクト責任者 エイドリアン・マクダーモット氏

良質な顧客体験を単一プラットフォーム上で構築

 「Zendesk Sunshine」は顧客情報の管理を目的に、AWS上に構築されたオープンプラットフォームである。これまで分断されていた他部署や社外のデータ・システムとも自在に連携。顧客情報を幅広く把握できるため、パーソナライズされたサポートが可能になる。

 たとえば、ECサイトやTwitterなどのSNSに登録されたアカウント情報(Profiles)や、注文内容や資産情報などユーザーに関連する情報(Objects)、Webページの閲覧履歴や発送時間など起きた事象に関する情報(Events)を、問い合わせ対応時に同社のカスタマーソフトウェア「Zendesk Support」(Support)の画面から参照することが可能になる。

 これにより、オペレーターは顧客のカスタマージャーニー全体を把握した上で、適切に対応できる。

 「Zendesk Sunshine」はすでにグローバルで1600社以上で活用されている。たとえば米国の自動車リース会社におけるコンタクトセンター高度化の取り組み、小売業におけるリアル店舗とECでの顧客体験を統合するオムニチャネルの取り組みが挙げられる。さらにはIoTの事例として、店舗内の冷凍庫の温度データをモニタリングし商品の品質管理に「Zendesk Sunshine」を活用するケースなど、さまざまな事例がすでに存在する。

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Zendesk Sunshineを活用することで、CX全体の可視化が可能に

 さらに、インタラクティブで迅速な対応エクスペリエンスを求める顧客ニーズに応えるべく新機能として「Sunshine Conversations(カンバセーション)」も紹介された。これはLINEやWhatsAppなどのメッセージングアプリ、または自社開発したアプリ上でのコミュニケーションもSupportで管理し、対話を継続させるための機能だ。

 顧客サービスにおける会話型のインターフェースは今後も増えていくとマクダーモット氏は述べる。「Sunshine Conversation」を使うことで、メッセージングアプリからの問い合わせからも素早い対応を実現できる。

 「Sunshine Conversation」は、自社のWebサイトやモバイルアプリ用に独自開発したメッセージング機能との連携も可能となる。

 結果として、さまざまなメッセージングアプリからの問い合わせに対して、Supportの画面上から返信できるようになる。これにより、複数のシステムにログインしてそれぞれのシステムの使い方を覚える必要がなくなる。

 また、すべての会話履歴を確認した上での応対が可能となるだけでなく、データがあればそれを分析して、チーム編成の変更、製品開発、ヘルプページ作成などに取り組むことが可能になる。

特別パッケージ「Zendesk Suite」を強化

 この「Sunshine Conversation」により、Zendeskの製品はさらに進化を遂げる。その好例が『Zendesk Suite』である。

 「Zendesk Suite」は、前述の「Support」、ヘルプセンター構築用ソフトウェアの「Zendesk Guide」(Guide)、チャットサポートの「Zendesk Chat」(Chat)、クラウド型コールセンターの「Zendesk Talk」(Talk)という同社のカスタマーサービス製品をまとめたパッケージだ。

 「Support」は、メールや電話、問い合わせなどマルチチャネルからの問い合わせを1つの画面で管理する製品だ。問い合わせの回答テンプレートを作って効率化したり、コラボレーション機能で社内に内容の確認を取ったりすることもできる。

 「Guide」は、サポートセンター内に蓄積されたノウハウをナレッジベース(知見のデータベース)にする製品だ。問い合わせのやり取りをそのまま記事にしてアウトプットでき、FAQの充実、引いては顧客の自己解決促進につながる。

 「Chat」はライブチャットソフトウェアである。現在Webサイトを訪れているユーザーをモニタリングして、能動的にアプローチすることが可能になる。タイミングを逃さずアプローチすることで、コンバージョン率の向上が期待できる。

 「Talk」はコールセンターの支援に特化した製品で、通話履歴管理やチケット自動作成、通話録音などを担う。レポート機能やテキストメッセージ機能も持ち、電話番号ごとに営業時間を設定することも可能だ。

 このような4つの機能を統合した「Zendesk Suite」に「Sunshine Conversation」の機能を組み込むことで、あらゆるチャネルでのインタラクションを1つに集約し、真のオムニチャネルでのカスタマーサポートを実現できる。

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拡張によって、ソーシャルメッセージにもZendesk Supportからシームレスに対応できるようになった

コンタクトセンターはデジタルシフトの担い手

 このほかにも、マクダーモット氏から3つの新製品/新機能について説明があった。

 1つはすでに述べた「Zendesk Guide」。顧客サービスの入口となる、FAQサイトを簡単に構築・運用するためのコンテンツの管理システムである。今回、チームでコンテンツを編集する機能や公開日設定など、常に新しいコンテンツを作成していくための仕組みが追加された。

 2つ目は、「Zendesk Gather」。これは、コミュニティサイト構築をサポートするソフトウェア。セルフサービスの1つのアプローチとして、ユーザー同士の情報交換や交流が好まれるが、こうしたコミュニティによる問題の自己解決をサポートする。

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 そして、3つ目が「Zendesk Explore」という分析ツールだ。分析ツールで業務を見える化し、多角的に顧客データを分析することで顧客理解を深め、CX向上に貢献することができるとマクダーモット氏は説明した。

 最後にマクダーモット氏は、顧客サービスのデジタルシフトは必須の流れであり、デジタルシフトの担い手として、コンタクトセンターは中核をなすと述べた上で、ビジネスのインテリジェンスを高め、あらゆる顧客サービスが統合された最高の顧客体験の実現に取り組んでほしいと締めくくった。

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