- 会員限定
- 2024/11/14 掲載
創業来の大ピンチ?フォルクスワーゲン「大幅減益」の理由、足を引っ張る…意外な原因
連載:小倉健一の最新ビジネストレンド
初の工場閉鎖? フォルクスワーゲンの厳しい現状
フォルクスワーゲンが厳しい状況に立たされている。フォルクスワーゲンの1~9月までの営業利益は、前年比21%減の129億ユーロ(約140億ドル)となった。87年の歴史で初めて自国の工場を閉鎖し、数千人の雇用を削減する可能性すらあるのだ。フォルクスワーゲン最高財務責任者(CFO)アルノ・アントリッツ氏は、10月23日にアナリストや記者に対し、急激な減益となった営業利益の発表に際して次のように述べている。
「私たちは素晴らしいクルマを作る方法を忘れたわけではありません。ただし、自動車メーカーのドイツ事業におけるコストは、競争力を持つには程遠いものです」このアルノ・アントリッツ氏が述べた「ドイツ事業におけるコストは、競争力を持つには程遠い」という問題は、フォルクスワーゲン1社が抱える課題ではなさそうだ。
ヨーロッパ最大の経済大国であるドイツのGDPは、国際通貨基金(IMF)によれば「今年の経済成長率はゼロ」と予測されており、主要国の中で最も低調な水準にある。世界経済が総じて堅調であるにもかかわらず、ドイツ経済の厳しい実態が浮き彫りになっている。
ドイツ経済界からは「手詰まり」「破滅的な下落」などの悲観的なコメントが相次いでいる状況だ。なぜ、ドイツ経済はこれほど停滞しているのか。ドイツ企業が直面している「コストの問題」とは何か。
フォルクスワーゲンの停滞を招いた…ドイツの“ある政策”
原因として挙げられるのはエネルギー価格の急騰である。特に、ロシアからのエネルギー供給が制限される中で、国内にあった原発をすべて停止し、再生可能エネルギーへの移行が加速しており、エネルギーコストの増加が企業経営に大きな打撃を与えているのだ。今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。
すべて無料!今日から使える、仕事に役立つ情報満載!
-
ここでしか見られない
2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!
-
完全無料
登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!
-
トレンドを聞いて学ぶ
年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!
-
興味関心のみ厳選
トピック(タグ)をフォローして自動収集!
関連コンテンツ
PR
PR
PR