化粧品のノエビアがクラウドファーストを実現し「持たざる経営」へ移行した方法
化粧品や医薬品といった消費財を扱うメーカーを中核事業会社と位置付け、国内外で複数の連結子会社を保有するノエビアホールディングスでは、環境の変化に合わせてビジネスモデルを進化させ続けている。その一環として行ったのが、社内システムのメインフレームのオンプレミスからクラウドへの全面移行だ。その背景にはBCP対策の強化や「持たざる経営」への移行という経営方針がある。かつて同社では東日本大震災の際に、神戸本社の計画停電に伴い、東京本社でもシステムが使えなくなってしまった経験があり、また、オンプレミスのファイルサーバの容量不足という課題なども抱えていた。そこで、クラウドファーストとベストオブブリードによるワークスタイルの変革を図った。本書は、同社がどのようにクラウド移行を進め、インフラ運用保守からの解放や、業務の大幅な効率化、コロナ禍でのテレワーク対応を実現したか、経緯を紹介する。