記事 セキュリティ総論 大規模なWindows障害はなぜ起きた? セキュリティ意識が高いほど被害が深刻だったワケ 2024/08/05 2024年7月19日、Windowsで大規模な「ブルースクリーン」障害が発生し、航空会社や外食チェーンを始め、多くの企業で業務遂行が困難となった。近年、違法なアドネットワークに起因するウイルス感染アラート詐欺が問題になっていることから、「大規模なサイバー攻撃か?」といった憶測も飛んだが、その原因は、クラウドストライク社のセキュリティソフトの不具合であった。そもそもブルースクリーンとはどういった現象なのか。そして、なぜここまで被害が大きくなってしまったのか解説する。
記事 セキュリティ総論 世界同時多発「Windows障害」、米国の「911」が大混乱を避けられた納得理由 2024/07/24 セキュリティ大手の米クラウドストライクが世界同時多発的に起こしたシステム障害によって、世界の大半が同じOSを使用する「つながった世界」のリスクについて、熱い議論が巻き起こっている。今回の事態は当初考えられていたような破滅的なインシデントにはならなかったものの、航空便の乱れなど甚大な影響を与えた。一方、米各都市の「911」、つまり消防・救急・警察ではある備えによって被害を最小限に食い止めることができたという。本稿では、「つながった世界」のリスクや、インシデント時に被害を抑える備えが何なのか解説する。
記事 AI・生成AI iPhone実装候補「8つの生成AI」、ChatGPTかGeminiか? それとも「アップル製」か? 2024/05/23 アップルが昨今、年初来で株価を10%近く下げたり、高収益のiPhoneも主力市場の米国や中国でシェアを落とすなど、さえない経営が続いている。こうした中、「アップルには販売の起爆剤が必要だ」との見方がウォール街で支配的だ。これに対するアップルの答えは、生成AIチャットボットの「Apple GPT」だ。そして実は、今秋リリース予定のiOS 18で実装する計画もあるという。すべては、6月10~14日に開催される開発者会議「WWDC」において明らかになる予定だが、本稿では「Apple GPT」の全貌について詳しく予想する。
記事 中国 アップル・グーグルをも脅かす、絶好調ファーウェイが「脱Android」で狙う大本命市場 2024/03/05 中国の通信機器大手ファーウェイは、2024年内に独自開発OSの最新版「HarmonyOS NEXT」のリリースを予定している。これにより、同社のデバイスはグーグルのOS「Android」と完全に決別する。だが、Androidとの決別は、Google PlayやGoogle Mapsなどグーグル系アプリが使用できないことを意味する。グーグル系のアプリが使えず、中国のアプリしか使用できないスマホなど中国以外では需要がないように思えるが、実はHarmonyOSが世界で普及する可能性は多いにある。ファーウェイが「脱Android」で狙う市場はどこか。
記事 OS・サーバOS 次期「Windows Server 2025」の新機能を解説、AD “史上最大”の変化とは? 2024/02/19 マイクロソフトは、1月末、サーバOSであるWindows Serverの次期長期サービスチャネル(LTSC)バージョンが「Windows Server 2025」になることを発表しました。リリース時期はまだ明らかになっていませんが、2024年後半にはリリースされると予想されます。新バージョンの新機能に関する情報も2023年暮れから出始めました。
記事 OS・サーバOS サポート終了Windows Server 2012/2012 R2に残された「最後の手段」、脆弱性は山積中 2024/01/19 マイクロソフトは2023年10月10日(米国時間)、Windows 11 Home/Proバージョン21H2とWindows Server 2012/2012 R2の製品サポートを終了しました。それに伴い、以降はこれらのOSには新しいセキュリティ更新プログラムは提供されなくなりました。今後、重大な脆弱性が見つかっても、これらのOSでは放置されることになります。
記事 OS・サーバOS Test Base for Microsoft 365はどう使う?日本語版OS環境で必要なカスタムイメージとは 2023/12/15 前回は、2021年11月からAzureで一般提供されている「Microsoft Test Base for Microsoft 365」を試用したレポートをご紹介しました。今回はその補足として、日本語版OS環境でのテストを行いたい場合に必要になるカスタムイメージの作成について、その勘所をお伝えします。なお、カスタムイメージを使用したテスト機能は2023年7月にプライベートプレビューが開始され、2023年9月から広くプレビューが始まったばかりの機能であることに注意してください。
記事 OS・サーバOS Test Base for Microsoft 365とは何か、使ってみてわかった「完全自動化」の利点と課題 2023/11/20 マイクロソフトは2021年11月から、Azureの新しいサービスとして「Microsoft Test Base for Microsoft 365」を一般提供しています。このサービスで何ができるのか、どんなメリットがあるのか、試用してみました。このサービスは有料ですが、最初の6カ月間は800米ドル相当の実行を上限に無料で試用できます。
記事 中国 ファーウェイの爆売れスマホ「Mate 60 Pro」は何が凄い?“iPhone超え”生んだ2つの理由 2023/11/14 9月に発売されたファーウェイの5Gスマートフォン「Mate 60 Pro」が中国で爆売れ中だ。その影響で、中国でのiPhoneの販売台数は深刻な落ち込みを見せている。中国国内におけるスマホ出荷数の企業別シェアを見ると、Mate 60 Proの出荷が始まった2週間後にiPhone 15シリーズが発売されたにもかかわらず、その2週間後にはファーウェイがアップルを抜いて首位に立った。なぜ「Mate 60 Pro」は爆発的な人気を得ているのか。その背景には大きく2つの技術的な理由がある。
記事 OS・サーバOS Windows Update新機能追加も“複雑化”、企業にとっては「百害あって一利なし」 2023/10/18 マイクロソフトはWindows 11バージョン22H2をリリースして以降、Windows Updateの機能に変更を加え続けています。これまでは個人(コンシューマー)向けと企業向けの大きく2つに区分できるシンプルなものでしたが、個人向けの更新プログラムのプレビューが企業向けでも利用可能になりました。より柔軟なコントロールができるようになったとも言えますが、単に複雑化しているだけにも思えます。
記事 AI・生成AI 【独占】生成AIカオスマップ2023、分野別調査でみえた「128の使えるツール」とは 2023/09/25 ビジネスでAI(人工知能)の活用が必要不可欠になってきました。今年初頭からは、ChatGPTやStable Diffusionなどの生成AIが登場し、これまでとは比較にならないくらい「AIの現場活用」が見込まれています。一方、生成AI市場はまだ新しいマーケットのため、多くの人々がどのようなサービスがあるのか、正確に知ることが難しいのではないでしょうか。本稿では、企業のAI活用を推進する立場から国内外の生成AIツールをまとめたカオスマップ作成した木内 翔大氏が、現状を解説します。
記事 セキュリティ総論 Application Guardを解説、分離環境でMicrosoft EdgeとOfficeアプリの保護を可能に 2023/09/14 Windows 10およびWindows 11では、企業向けの高度なセキュリティ機能として、Microsoft Edgeを分離して害をもたらすマルウェア類からブラウジングを保護する「Microsoft Defender Application Guard」(旧称、Windows Defender Application Guard、WDAG)と、デスクトップ全体を分離して保護する「Windows Sandbox」が利用可能です。いずれもハイパーバイザーに依存する「仮想化ベースのセキュリティ(Virtualization-Based Security、VBS)」で実現されるセキュリティ機能ですが、前者にはOfficeアプリを分離する機能が2021年1月から利用可能になっていることをご存じでしょうか。
記事 シンクライアント・仮想デスクトップ クラウド版Windows「Windows 365」とは何か? Business/Enterpriseの違いを徹底解説 2023/07/21 「Windows 365 Business」および「Windows 365 Enterprise」が提供する「クラウドPC(Windows 365クラウドPC)」は、最新のMicrosoft 365 Appsのアプリを含む、Windows 10またはWindows 11 Enterpriseのデスクトップへのリモートアクセス環境をすばやく準備し、ユーザーに提供することができる、クラウドベースの仮想デスクトップインフラストラクチャー(VDI)サービスです。ライセンス要件など注意しなければならない部分もありますが、必要なライセンスがなくても30日無料で評価できることをご存じでしょうか。
記事 OS・サーバOS Microsoft Entraとは何か?マイクロソフトのセキュリティ・ID管理サービスのゆくえ 2023/06/16 マイクロソフトは約1年前の2022年5月末、新しい製品サービス群「Microsoft Entra」を発表しました。Azureのポータルやドキュメントでこの名称を目にすることが多くなってきたと思いますが、Microsoft Entraとは一体何なのか、ざっくり見てみましょう。
記事 OS・サーバOS Microsoft Build 2023「生成AI関連まとめ」、見逃せない「Azure AI Studioの進化」とは? 2023/06/09 2011年から始まり今年で13回目の開催となる開発者向けカンファレンス「Microsoft Build2023」では、「AI時代」を加速させるさまざまな発表がありました。本稿では「ChatGPT」など生成AIに関連した情報に絞って、発表内容を振り返ります。「ChatGPT」内に搭載されているLLM(大規模言語モデル)とマイクロソフト製品を組み合わせた次世代サービスとは、どのようなものなのでしょうか?
記事 OS・サーバOS WindowsにチャットAIを融合「Windows Copilot」発表、“PDFの要約”も一瞬 2023/05/25 マイクロソフトは日本時間5月24日未明から開催する開発者向けイベント「Microsoft Build 2023」で、Windows 11にAIチャット機能を組み込んだ「Windows Copilot for Windows 11」(以下、Windows Copilot)を発表しました。6月にプレビュー版が提供される予定です。
記事 OS・サーバOS Azure VM Image Builderを解説、どのぐらいVM作成をラクに自動化できるのか? 2023/05/19 「Azure VM Image Builder」は、AzureにおけるWindowsまたはLinuxの仮想マシン(VM)のマスターイメージを作成するためのインストール作業や設定、更新のすべてを自動化できるサービスです。このサービスを利用すると、自社のセキュリティ要件や、ネットワーク設定、必要なソフトウェアを含むカスタムVMのイメージをテンプレート化し、デプロイの一貫性を簡単に確保できます。
記事 OS・サーバOS Windows Server 2012 R2のサポート終了問題、低コスト手間いらずの「延命」方法とは 2023/04/26 マイクロソフトは2023年10月10日をもって、約10年間提供してきたWindows Server 2012/2012 R2のサポートを終了します。この時期になって、いまだにWindows Server 2012/2012 R2ベースのシステムが現役で稼働しているなら、サポート終了期限までに後継バージョンのシステムに移行するのは困難でしょう。最小限のコストと手間で現行システムをそのまま延命する方法はまだあります。
記事 サーバ仮想化・コンテナ AKSハイブリッドのセットアップは「すんなり」? 試して分かった成果と課題とは 2023/03/24 前回は、Azure Kuberenetes Service(AKS)の公式ドキュメントが提供しているチュートリアルのいくつかを、簡単なものからトライしてみました。同じことを“AKS on Azure Stack HCI”上でもできるはずと書きましたが、機会があったので実際に試してみました。
記事 サーバ仮想化・コンテナ AKSのクイックスタートはどう進める?実は「超簡単」な手順を解説 2023/02/23 前々回は、マイクロソフトが公開したWindowsコンテナのデモアプリをAzure Kubernetes Service(AKS)にデプロイしたものの、手順に不明瞭な部分があり、うまく成功させることができなかったことを紹介しました。今回は基本に立ち返り、AKSの公式ドキュメントが提供しているいくつかのチュートリアルを、簡単なものからトライしながら、スキルアップを図っていきます。前回紹介したAKS on Azure Stack HCI上でもできるはずです。
記事 地方自治体・地方創生・地域経済 都市OSとは何かをわかりやすく解説、トヨタも開発したスマートシティの必須技術や事例 2023/02/14 昨今、地域社会は少子高齢化や災害リスク、経済衰退などあらゆる課題を抱えています。こうした課題を解決し、持続可能な地域社会を実現するために注目されているのがスマートシティやスーパーシティといった未来都市であり、この実現に欠かせないのが都市OSです。都市OSとは、データを連携・活用しつつ住民に最適化されたサービスの提供などを実現するソフトウェア基盤のこと。本稿では、都市OSの特徴や役割、トヨタやアクセンチュア、導入自治体の事例などについてわかりやすく解説します。
記事 OS・サーバOS 全自動かつ短時間でラボ環境構築、「Jumpstart HCIBox」のスゴさとは 2023/02/02 以前、この連載で紹介した「Azure Arc Jumpstart」のメニューに、「HCIBox」という新しいフレーバーが追加されました。現時点では、パブリックプレビューとしての提供ですが、今、注目の「Azure Stack HCI」のフル環境を全自動、数時間で準備できる優れものです。今回はこのHCIBoxについて解説します。
記事 サーバ仮想化・コンテナ 実体験でわかった「Azure Kubernetes Service」のデプロイ、つまづきポイントとは? 2022/12/23 前回に続き、マイクロソフトが公開しているWindowsコンテナーのデモアプリをAzure Kubernetes Service(AKS)にデプロイしたレポートです。前回はNano ServerベースのPythonアプリ「Django poll app」のコンテナーイメージ「poll-app」をビルドしました。今回は、このイメージをいよいよAKS上にデプロイします。先に言っておくと、なかなかうまくいかないものです。
記事 サーバ仮想化・コンテナ AKSでのWindowsコンテナランタイムは難しい?実際に体験してみた 2022/12/01 前回は、マイクロソフトによるMirantis Container Runtime(旧称、Docker Enterprise、Docker EE)の2023年4月(当初の予定から6カ月延長)のサポート完全終了について説明しました。マイクロソフトは現在、Windowsコンテナのランタイムとしてcontainerdのみを正式にサポートします。これは最新のAzure Kuberenetes Service(AKS)で採用されているランタイムであり、オンプレミスではAKS on Azure Stack HCIが唯一のマイクロソフトのサポートが提供されるWindowsコンテナ環境ということになります。Kubernetesは複雑で難しいという印象を筆者自身が持っていましたが、主軸がAKSに移ることで、もう避けては通れません。
記事 OS・サーバOS Windowsコンテナランタイム、来年のサポート体制変更で何が変わる? 2022/10/26 2016年10月のWindows Server 2016リリースとともに始まった、Windowsコンテナのランタイム環境のマイクロソフトによるサポートに、2022年9月に重要な変更がありました。これまで無料提供されてきたMirantis Container Runtime(MCR)のサポートは、今後Mirantis社の有償サブスクリプションが提供します。この変更は、当初9月に実施予定とされていましたが、現在は、来年4月まで現状のサポート体制が延長されることとなっています。今回は、サポート体制の変更後に、ユーザーにどのような影響が生じるのかを解説します。
記事 OS・サーバOS 20年の歴史を誇るWindowsのバイブル、最新版がついに刊行 2022/09/26 開発者や管理者、ITプロフェッショナルのためのWindowsのバイブルとして知られている「Inside Windows(現在のWindows Internals)」シリーズの最新版、『インサイドWindows 第7版 下』(日経BP)がついに刊行されました。日本語版の訳者である筆者より、第7版上を含め、本書の内容を少し紹介します。
記事 OS・サーバOS Windows 11とOffice 365のモダンデスクトップを体験できるキットとは? 2022/08/16 マイクロソフトはWindows 11とMicrosoft 365 Appsで構成されるモダンデスクトップ環境向けに、オンプレミスとクラウドでさまざまなテクノロジーやサービスを提供しています。その中から必要なものを選択して導入し、適切にセットアップおよび管理することは簡単なことではありません。特に、前提知識や経験が無ければなおさらです。「Windows 11 and Office 365 Deployment Lab Kit」は、そんなモダンデスクトップ環境の管理環境を一通り体験するのに便利です。
記事 OS・サーバOS ユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP)とは?その存在意義は今、どこにあるのか 2022/06/21 ユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP)は、Windows 10およびWindows 11のデスクトップアプリの開発、実行環境の1つであり、“モダン”と表現される技術やエクスペリエンスの中核に位置します。登場時の印象から、UWPアプリは制限されたサンドボックス環境で実行されるというイメージを持つ人は多いと思いますが、現在は必ずしもそうではありません。
記事 中国 スマホシェア消えたファーウェイ、グーグル・アップル対抗「独自OS」で復活か?勝算は? 2022/05/24 2019年から始まった米政府のエンティティリスト(取引制限リスト)による規制は、ファーウェイのスマートフォン事業に深刻な影響を与え続けている。2021年、ファーウェイは世界市場だけでなく中国市場のシェア統計からも消えた。しかし同社はスマホ事業を放棄しなかった。2012年から研究開発を進めていた独自OSを製品化し、デバイス間だけではなく、家電製品とも自由な連携ができる環境をつくりあげた。これはアップルやグーグルも目指している環境で、ファーウェイが一歩先んじたことになる。2018年に一度は「アップル超え」を果たした“中国最強企業”の巻き返し策はいかほどか。
記事 OS・サーバOS 旧SCCMや旧SMSの「ConfigMgr」、MSの“管理ツールの管理負荷”は高いのか? 2022/05/13 マイクロソフトは2022年4月上旬に、管理ツール「Microsoft Endpoint Configuration Manager Current Branch」(略称、ConfigMgr)の最新バージョン「2203」がリリースされたことを発表しました。古くから利用してきたシステム管理者にとっては、「SCCM(System Center Configuration Manager )」や「SMS(Systems Management Server)」といった略称のほうがなじみ深いと思いますが、このサーバ製品、1年に3バージョンのサイクルでリリースされていることをご存じでしたか。