「クラウド一極集中」によって顕在化する「エッジ」のニーズ
昨今、あらゆるモノがインターネットにつながるIoT時代が到来し、膨大な量のデータが流通している。たとえば、スマートファクトリーやコネクテッドカー、あるいは日常のさまざまな決済処理で使われるモバイルアプリなどがある。利用されるデバイスやクライアントの数は増加の一途をたどっている。これらデバイスが生成するデータは、もはやローカル環境にとどまることはない。基本的にすべてのデータがクラウドに向かい、そこでAI(人工知能)などさまざまな技術を駆使して処理され、新たな付加価値が生み出されている。
しかし、現在ではトラフィックが局所的に集まる「クラウドの一極集中」が社会的な問題となっている。クラウドへの一極集中がひとたび発生すると、ネットワークの遅延が発生したり、サービスが一時的に利用不可になってしまい、ビジネスや社会全体に大きなインパクトを与える可能性がある。
こうしたクラウド一極集中の解決策として注目されているのが、「エッジコンピューティング」だ。デバイスと利用者に近い場所、つまりエッジ側でのデータ処理によって、ネットワーク負荷の軽減や低遅延化、セキュリティ強化などを実現する。
エッジコンピューティングは、具体的にどのようにしてクラウド一極集中の課題を解決へと導くのか。以下で詳しく解説していく。
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・「エッジなしではシステムは動かない」、重要性を増すエッジコンピューティング
・「エッジコンピューティング」が担う3つの役割
・クラウド一極集中の課題を解消する「エッジクラウド」とは?