リモートワークで浮き彫りとなった課題
企業のリモートワークが普及する中、浮き彫りとなった課題も多い。たとえば、社内外の関係者とのコミュニケーションにおいて、コロナ以前は口頭でのやり取りに加えて補足的にメールを活用していた。しかし、リモートワーク下ではやり取りの手段がメールに集中し、メール件数増加に伴い作業時間が増えたり、誤送信による情報漏えいが起きたりしている。
特に、パスワード付きZIPファイルのファイル共有がもともと抱えていた課題が際立っている。メール件数が増える中、ZIPファイルとパスワードを別々の人に送ってしまうミスも多発しているほか、そもそも共有したいファイルの複製があらゆる関係者にわたることで、セキュリティリスクが高まることから、改めて脱PPAPの必要性も指摘されているのだ。
こうした中、脱PPAPを進めつつ、社内外の関係者と円滑にコラボレーションをする手段となるのが、Microsoft Teamsをはじめとしたチャットツールだ。ファイルの共有や管理がシンプルになるチャットツールを活用すれば、作業効率もアップする。実際に、チャットツールを活用する企業も増えてきているが、ここには大きな落とし穴があるのだ。
たとえば、チャットツールで社外とコラボレーションをする際によくあるのが、社外の関係者を招待したチャットの部屋をプロジェクト終了後もそのまま放置しているといったケースだ。これは言い換えれば、入館証を社外の関係者に渡したままにしていることと同じであり、セキュリティ上のリスクが非常に高い状態と言えるのだ。
コロナ以降、欠かせない存在となったチャットツールを安全に活用する方法はあるのだろうか。
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