データベース市場を取り巻く課題と製品動向
──昨今のデータベース市場を取り巻く環境変化についてお聞かせください。
新野氏:まず、企業のIT部門において、コスト削減のプレッシャーが以前より強まっています。これはIT予算全体が削減されているという話ではなく、ITの守備範囲が広がっていて、IT部門はどこかでコストを削り、新しい取り組みに振り向けなければならないということです。
また、データベースそのものも現在、大きく変化しています。かつては、あらゆるデータはRDBMSに入っていましたが、そうではなくなってきています。たとえばコールセンターでお客さまとやりとりした音声、ソーシャルメディアの評判、IoTデバイスで集めた情報などの格納先は、すでにRDBMSではなく、NoSQLやオブジェクトストレージになっています。
すると、複数のデータベースの使い分けが必要ですが、それには教育も含めたさまざまなコストがかかります。つまり、今はデータベースに対して、テクノロジーやコスト、人材、スキルをいかに最適化するのかが問われているのです。